69.小悪魔は天使に今日も甘い顔をする ページ20
こんぴの機嫌が超絶悪い。どうやら俺に怒ってるらしいんだけど、俺には思い当たる節がない。なんかしたっけ?って考えてみても、なにもないし、首を傾げたくなるばかり。これまでもこんぴの機嫌が悪くなるときはあったけど、そういうときは大抵大光が矢花にちょっかいを出したり、矢花がこんぴをほったらかしにしたときで、どちらかといえば俺はフォローしてきた側なんだけど。
まぁ、このままうだうだ考えてても埒があかないし、直接聞いてしまおうか。かわいいこんぴにはいつも笑っててほしいしね。
「俺、怒ってるんだから」
「うん。わかってる」
ほっぺをふくらませて怒ってみせるのは、俺に甘えてる証拠。きっと矢花がらみだと、俺の直感がいっている。
「で、なにがあったの」
「矢花がデートに遅刻した」
ほら、やっぱり。
「でも、悪いのは、克樹」
「克樹?」
なんでここで克樹が出てくるのかわかんない。だけど、よくよく聞いてみると、確かに克樹の影響がかなり大きい。だから、こんぴ曰く克樹を野放しにしてきた俺にも非があるということらしい。
「わかった。克樹には俺からきつ〜く言っとくから、こんぴは機嫌なおして」
「うん。嶺亜がそこまでいうんなら」
────────────────────────
嶺「克樹〜」
克「なぁに? 嶺亜ぁ」
嶺「しばらく俺を隠し撮りするの禁止」
克「えっ!? なんで? なんでなんで?」
嶺「なんでも」
克「やだよぉ、嶺亜ぁ」
嶺「守れなかったら、克樹のこと、捨てるから」
克「そんなぁ」
70.とばっちり克樹は今日も泣く→←68.怒った君もかわいくて
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作者名:すもも | 作成日時:2020年4月24日 20時