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太宰side




不味い

此れは


「…ッ…遅かったか…」

「こ、これは…」

「すごい異能ですね…」

「君たち、驚いている暇はない」


固まっている二人を正気に戻し


「谷崎くんは最終段階だ。先ずは彼女の力を見ないと。…敦くん、頼めるかい?」

「…………やってみます」


そう強く俯いた

そして敦くんが異能力を発動し、



日向に飛びかかる


そしてそれも束の間、
敦くんは一撃で吹き飛ばされた。



「ッ敦くん!!……駄目だ…」



このままだと……

「谷崎くん、細雪で敦くんを頼む。」

「分かりました。どうするんですか?」

「私は、直接彼女に触れてみるよ」

「ッ触れるって…!!?」

「大丈夫だ。」

「でもそれだと!!!」

「何も策が無いわけではない」


そう、

策が何も無ければ私も死ぬ

彼女は今、何も無い
嘗ての私の相棒のように、


否、


彼以上かもしれない。

それでも、止めるんだ。


真面目にやりあうと
流石に私も軽症では済まない


だから

一瞬



ほんの


一瞬の、すきをつく。





失敗は許されない

久しぶりに緊張が走る。





ゆっくりと彼女に近づき、



気づかれないように背後にまわる



彼女がこちらに気づいた瞬間


「日向、、帰ろう、織田作が待ってる」


笑顔でそう言った。



その言葉に反応して動きが止まる。


その隙に、抱きしめるように
彼女に触れる。

我にかえり、彼女はビクッとなるが、

あっという間に、文字に包まれ
彼女はもとの姿に戻った。
 




腕の中でスヤスヤと眠る日向を見つめる。


「全く、」


返り血塗れの顔

傷だらけの手

出血している足


見ていて痛々しい。
どうしてこうなったかは分からないが



きっと、

私のせいだ。


守ると決めたのに


君にまで逝かれたら

私は



生きていけない。




「太宰さん!」



自己嫌悪に浸っていると

敦くんの声が聞こえ

振り返る。

谷崎くんは、彼女をまじまじと見つめている

なにか気になっているよう


「敦くん、無事かい?」

「はい!タフネスが人虎ですから!」

「その娘、どうするんですか?」

「嗚呼、…探偵社にお持ち帰りだね」

「その様子じゃ与謝野先生行きですね……」



谷崎くんは気づいているようだ

彼女はマフィアの人間と言う事を。



まあ、


日向は探偵社を、
襲うような事はしない。




嘗ての私の部下のように




そう思いながら

ボロボロになった

彼女を






日向を

探偵社に連れて帰った。

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(プロフ) - issuさん» 確認してきましたが、設定ではまちがいはありませんでした。 (2018年9月17日 21時) (レス) id: 71aed800ed (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 通りすがりさん» 確認してきましたが、設定ではまちがいはありませんでした。 (2018年9月17日 21時) (レス) id: 71aed800ed (このIDを非表示/違反報告)
通りすがり - 12話あたりから主人公の名前変換ができなくなってます。(^_^;) (2018年8月27日 14時) (携帯から) (レス) id: 4f4058a2da (このIDを非表示/違反報告)
issu(プロフ) - 途中から名前変換できなくなったのって私だけですか? (2018年8月27日 12時) (レス) id: 9f68ff9d03 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2017年8月12日 22時

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