ただ、救いたいだけなのだ[Undartale]

虐殺の記憶。 ページ14

まず、僕が持っていた「セーブ能力」について説明しておこうと思う。

　セーブ能力とは、僕が地底世界に堕ちてきて何故か手に入った能力だ。僕が「決意」を抱くと、たとえ死んでも決意を抱いた場所でやり直す事ができる。……そしてその能力の機能の一つに、「リセット」があった。

　リセットを使えば、僕は地底に堕ちてきた瞬間からやり直す事ができた。僕は一度目で地底を脱したあとに、この力を使って地底での冒険をやり直した。

　一度目ではみんなで地上に行くことは叶わなかったが、二度目ではみんなで地上に出ることができた。僕はそれだけで、とても満足だった。……満足だった筈なのに。


　僕は世界をもう一度やり直した。そしてやり直した世界で、僕は地底のモンスターを殺し尽くした。


　勿論そんなつもりなかったんだ。みんなと友達でいたかった。だから一度目でも二度目でも、僕は誰も殺さなかったのに。なのに僕は地底での虐殺行脚を行ったのだ。

　心が殺したくないと叫んでも、体は浴びる血飛沫に悦んだ。何度も何度もナイフを振り下ろして、殺して、殺して、殺して、殺して。

　ママも殺した。パピルスも殺した。アンダインも殺した。

　幾多の命を奪いながらたどり着けた着いた審判の間。そこにいたのがサンズだ。

　サンズは僕を容易く殺した。何度も。セーブデータをロードしてやり直しても、彼を殺す事は叶わない。一撃当てれば終わるのに、彼は必ず僕の攻撃を避けた。

　……最終的に勝ったのは、僕だったけれど。

　彼が眠った隙に行った攻撃はやはり当たらなかったけれど、どこからか飛んできた攻撃により彼は倒れた。あの瞬間は良く覚えている。

　その先にいたパパも同じく謎の攻撃に斃れた。攻撃の主はフラウィー。命ごいをしてきたフラウィーを粉々になるまで攻撃した。

　その末に会ったのが、Charaだったんだ。

償い。→←再会。

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