【ドラゴンボール】化け物がいるのはお前らの世界だけだ。 (ページ5)

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【1ー3】ブロリーページ5

何やかんやで、新惑星ベジータに到着したもののベジータさんを追う形で皆で尾行した。

宇宙船とか乗るの初めてだったのに冴えない気分だ。

私はつくづくトリップすると途端に巻き込まれ体質が最大限まで引き出される。だけど、あのまま誰にも気付かれずモブになってピッコロさんに会えないよりは良かったのかもしれない。

ピッコロさんに会えるタイミングをそっと図ることにしよう。

「うぃー…ひっく娘～」

隣の亀仙人はまだ酔っ払っている。この状態だとしばらくまともな状態には戻らなそうだ。

「ベジータ王万歳ーー！！」

ベジータさんのことを褒め称える大勢の宇宙人たち。
本当に帝国のようだ。

「息子です。なんなりとお使いください」
「ブロリーです」

そこに現れた、1人のサイヤ人。
どうやらパラガスの息子らしいその男に私は違和感を覚えた。

「ブロリーって…あの有名な」

そうドラゴンボールではかなりの人気キャラクターだ。よく母親が見ていた気がするし、動画サイトでやたらいろんなジャンルの動画を見かけた。

ネットでは大人気の存在だったはず…
色んな意味で。

建物の影に身を潜めてブロリーを見ていると、奴は真顔でこちらをチラリと見た。
私はその視線だけで全身ヒヤリと寒気がした。

なんだろう、この感覚。
まるで得体の知れない恐怖心のような物がそこから吹き上がる。

「顔色…よくないですよ？」
「大丈夫です」

隣にいた悟飯さんが私を心配する。
顔に出てしまっているらしいけれど、私はその名に汗をかかずにはいられなかった。

「申し上げます!トトカマ星に超サイヤ人が現れました!!」
「ダニィ!?」

その響き渡る声に皆が大きく反応した。
ベジータさんをここまで連れてきた情報源だ。
彼は誰よりも真っ先に出かける気満々だった。

「父さん!闇雲に出かけるのは危険です!!もっと情報を集めてからでも」
「臆病者は着いてこなくもよい!!」

そうしてベジータさんはブロリーを連れて行ってしまった。

それから私は悟飯さんたちの後に着いて行った。

「あ、貴方はここで待ってて下さい」
「どうしてですか?」
「俺達は向こうを調べるからさ。流石に女の子を飛んで連れて行けねぇだろ？危ないしさ」
「…」

そうだ。私は普通の人間だと思われているんだ。

けれど、私もここでは既に普通とは言い難い人間のひとりだ。ひ弱な女ではない。

「私も行きます、飛んでいけるので心配いりません」
「!?」

周りの全員驚いたような顔で私を見た。

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