潜書先ハ雨ト共ニ ページ4
織田side
半ば強制的に有魂書に潜書させられたわ……
ホントにこういう事に関しては鬼やなお司書はんは…
潜書先には雨が降っていた。
少し歩いてみると景色が変わっていって、川沿いの道に出た。
その雨に叩きつけられながら、静かに川を見つめている青年が……
「Aクン……」
『…………』
反応がない…
ずっと食い入るように川とじっと目を合わせて、儚い雰囲気を漂わせている。
あの事、まだ引きづって、思い詰めてるんかな……
『……あれ?織田くん、久しぶりだね?』
さっきまでの儚げなオーラは一体何処へ行ったんや……
にこやかに話しかけてきた。
「ホンマに、久しぶりやなぁAクン。
元気やったか?」
『体調も崩してないし、元気だよ?』
「おーおーそれはよかったわ!
そんでな、Aクン。
実は今日は折り入って、頼みたいことがあって来たんや。」
『僕に頼みたいこと…?』
ワイはAクンに文学が消されようとしていることや、帝国図書館のことを話した。
『成程……』
「だから力を貸して欲しいんやけど…」
『…分かった、織田くんと一緒に行くよ
だって文学を消されるなんて、
僕の生きてきた意味がなくなっちゃうからさ』
Aクンはすぐに一緒に行くと言った。
相変わらずやな、Aクン。
自分の生きている意味は文学っていっつも言っとったからなぁ…
「ほな、早速行くか!」
『うん!』
すると自分達の周りを白い光が包み込んだ。
そのままふわっと浮くように、意識も薄れていった。
終わり←新文豪ハ儚ゲナ
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新美悠華@文アル大好き💛 - おもしろいですこれからの投稿楽しみの極みですこれからも頑張って欲しいです (2023年3月18日 17時) (レス) @page4 id: 5309fc8273 (このIDを非表示/違反報告)
狐狸 - 面白いです!もしできたらもう一度更新していただけないでしょうか。 (2020年8月13日 8時) (レス) id: e51262cf91 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:空白 | 作成日時:2019年1月20日 22時