一人 ページ37
いつもの時間。いつもの電車。
ただいつもと違う事といえばショッピといないいう事だけ。
それだけというのに今日何度目かわからない溜め息を吐いた。
「今日は彼氏さんと出勤してないんですね」
『…えっ？は、はい…』
一瞬反応が遅れて声のかけられた方に顔を向けると若そうな男性が柱に掴まって立っていた。
学生なのだろうか？スクールバッグには蝶ネクタイをつけた白い人型のキャラクターが揺れている。
「喧嘩でもしたんですか？」
『…そんなところです』
学生に相談を持ちかけるのは情けないため早急に話を切り上げようとすると彼は残念そうな声を吐いた。
「毎朝しょうもない事で言い争ってて面白いなーって思ってたんですけど…」
『しょう…！？…まぁ確かにそうかもしれませんけど…』
危うく煽りに乗りかけた。この少年…危険だ。
次の駅に停車すると彼は降りる素振りを見せた。
「早く仲直りしてくださいね、僕あれを聞くのが毎朝の日課になってるんで」
『日課にすんな、学生は勉強してろ』
ぴくと、と友達らしき人らに呼ばれた彼は軽く私に手を振るとそのまま人波に飲まれていった。
私は目的の駅のアナウンスで我に返る。
降りても、改札を通っても、会社への道を歩いても
隣には、いない。
うつむき気味で歩いていると目の前にテカテカとした革靴が目に入る。
『……え、』
ふと顔を上げると昨日一瞬だけ車のライトで照らされた顔と一致する。
カタカタと体が震えて汗がドッと流れた。
腕を掴まれた瞬間、錆びついたと思っていた喉からは叫び声が飛び出た。
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RE:0096 - 最初から死にかけてたのにpikさん出てきたから死んでしまいました(推しが尊い) (2020年9月4日 0時) (
レス) id: 6a54b9078c (このIDを非表示/違反報告)
蒼 - どーも悶え死にしました僕でぇす (2020年7月6日 17時) (レス) id: 8c6028ae84 (このIDを非表示/違反報告)
青年A - 雨の止まない街さん» 楽しんで頂けてとても光栄です。最後まで本当にありがとうございました！ (2020年5月26日 5時) (レス) id: 071d1f2325 (このIDを非表示/違反報告)
雨の止まない街(プロフ) - 初コメ失礼致します。題名に惹かれ覗いたら見事目を奪われた者ですw完結おめでとう御座います！執筆お疲れ様でした。最後まで楽しませて頂きました！ (2020年5月25日 23時) (レス) id: 73a1ddffb6 (このIDを非表示/違反報告)
青年A - ありさんさん» 最後までありがとうございました！カロパ羨ましい (2020年5月24日 11時) (レス) id: 071d1f2325 (このIDを非表示/違反報告)
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