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episode20.1 ページ20

ぷんちゃんが誘われたユニットの締め切りは、
もうすぐそこまで来ている。

そして、私たちが大学を卒業するのも、
もうすぐだ。

決意が固まった後、
家に帰って早速ぷんちゃんに話をしようとすると、
何かを察したぷんちゃんが、
この締め切りの日を教えてくれたのだ。

自分勝手でごめん。て言っていたけど、
私にとったら嬉しいことなのだ。

ぷんちゃんの言葉に甘えて、
今の今まで、その話題には触れずに過ごしてきた。

そして明日、私たちは、
約4年間一緒に暮らしたこの家を出ていく。

もちろん、お互い別々のお家に。


『では、ぷんちゃん
 私とお話しをしましょう!』


猶予があったからか、
幾分穏やかに話ができそうだ。


『私よりもダンスを選ぶ男なんて、大嫌い!
 絶対、私を誰よりも愛してくれる人と出会って、
 幸せになってみせるから。』


だから、私を選ばなかったこと、
激しく後悔するといい!!


そう言ってにやっと笑うと、

少し困ったように笑ったぷんちゃんは、


「…ありがとう。」


とつぶやいて目を伏せた。


タイミングよく、石田くんから電話がくる。

明日の引っ越しは、
先にぷんちゃんで、後から私だ。

今日はもう、私の精神状態では、
ぷんちゃんとはいられそうもないから、


石田くんの家に行くことになっている。

もちろん、里奈と直紀くんもくるのだが。


『じゃあ、ぷんちゃん!
 頑張ってね!』

「おう!」


玄関を一歩出ると、
糸がぷつりと切れたように座り込み、
涙が溢れる。


「…ほら、行くぞ。」


待っていてくれた石田くんに
手を引かれ、
なんとか石田くんの家まで俯きながら移動した。

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設定タグ:Mesemoa. , めせもあ。 , むすめん。   
作品ジャンル:恋愛
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ゴリラ(プロフ) - ご指摘、ありがとうございます。外しました。申し訳ありませんでした。 (2018年8月14日 20時) (レス) id: 92baebc47b (このIDを非表示/違反報告)
- オリジナルフラグちゃんと外しましょう。違反行為です (2018年8月12日 16時) (レス) id: 484c9d624e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゴリラ | 作成日時:2017年7月11日 1時

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