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episode19.3 ページ19

「…………………は?」

『いや、だからね?w』

「お前が!!
 …嫌だって、言ったら、智哉は辞めるんちゃうか?」


私の言葉を遮ったのは、
石田くんには珍しく少し大きめの緊迫した声だった。


でもね石田くん。
私は気づいてしまったんだよ。

今まで、ぷんちゃんは私を最優先してくれていた。
こうやって穏やかな毎日を過ごせたのは、
ぷんちゃんが私を不安にさせないように、
一人で解決してくれていたこともたくさんあったと思うんだ。

今回の件は、”別れ”という、
私が辛い要素が十二分に含まれているのに、
ぷんちゃんが私に話した理由は、

もう、ぷんちゃんの中では、
答えが出てるからなんだよ。


それに私は、ぷんちゃんがダンスをしているのが好き。
別に彼女じゃなくなったからって、
ぷんちゃんを一生見れないわけじゃないし、
すぐは無理でも、関西メンバーで集まる時とか、
会おうと思えば会えるわけだし、

なによりね、


『私はぷんちゃんが大好きだから。』


耐えきれずに溢れだす涙に、
石田くんのごつごつした大きな手が触れる。


「…俺が、…俺は、
 お前のそばにおるから。」


忘れんなよ?と言いながら、
私の頭を優しくなでる。

普段は悪魔なのにさ、
こうゆう時は優しい。


石田くんはきっとモテるのに、
彼女がいないのは、
不愛想だからだと思うんだ。

なんて、泣いてしまった恥ずかしさをごまかそうと
口を開けば、


大きな大きな、それはもうその辺の木々を揺らすのではないか
というほどの盛大な溜息をついて、

なにかをぼそっとつぶやいたのだ。


「 」

『え? 今なんて言ったの?』

「なんでもねー」





― 俺が一番泣きたいわ… ―

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作品ジャンル:恋愛
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ゴリラ(プロフ) - ご指摘、ありがとうございます。外しました。申し訳ありませんでした。 (2018年8月14日 20時) (レス) id: 92baebc47b (このIDを非表示/違反報告)
- オリジナルフラグちゃんと外しましょう。違反行為です (2018年8月12日 16時) (レス) id: 484c9d624e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゴリラ | 作成日時:2017年7月11日 1時

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