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昨日と同じくらいの時間の登校。
寝ぼけた目を擦りながら上履きを取り出す。
まだ他の生徒はほとんど登校してきていないようだ。
今日は体育はないから翼ちゃんのクラスとの合同授業はない。見守ると言っても昼休みと放課後くらいしかできない。
「ちょっと失礼して」
谷原さんの下駄箱を覗かせていただく。ごめんなさい。
「異常なしか……」
そんな古典的な方法はしないのか、そもそもいじめはやはりないのか。
階段を一段一段ゆっくりと上りながら、彼女の下駄箱を開けるときに感じた震えを抑えるように深呼吸をした。
隣のクラスもまだ誰も来ていない。日直日誌に何か書かれていないかと少し拝借する。
「んー、と。あ」
私が裏道で翼ちゃんを見かけた日。彼女は遅刻していたようだ。
だからなんだ、という話ではあるけれど。
まあでも、情報が一つ手に入ったというだけでも前進だろう。
やっぱり、近いうちに話を聞かなきゃだな。
自分の席に戻り、ポツポツと人で埋まっていく席を眺めながらうとうととしてしまう。
………………。
「なんでこんなことするんですか？」
『あんたには関係ないでしょ！何？それともあんたがされたいの？』
何をされても平気だと思っていた。何も持っていなかったから。何かを持っているのは、いつも兄だったから。
でも、何も持ってなくても、どんなに子供じみた行為でも、辛いものは辛かった。
私も子供だった。もっとやりようはあったはずだったのに。馬鹿だったなあ、と昔の私をどこかから見つめる。公立中学校の先生たちは仕事で忙しくて、上辺だけの友達はみんな離れていた。
あの時弁当箱をひっくり返されていたあの子は一言「ありがとう」と言ってその後すぐに転校していった。賢い選択だ。私には絶対に取ることのできなかった選択。
結局、クラスが変わるまで、その“クラス八分“は続いた。
本当にこんなことあるんだなあ、なんて最初の頃は思っていたけれど。いや、今もか。
とりあえず、あの頃の私はつくづく冷静じゃなかったな、と、今なら笑える。
でも、まだ「いじめ」と聞いて心臓がうるさくなってしまうのは、
私が弱いからなんだろうか。
は、と隣の席から聞こえる女の子の声で目が覚める。
今日ばかりは起こしてくれたことに感謝しよう。心の中で彼女に合掌をして、一時間目の準備をする。
私が動き始めたのを見て、大先生が「おはよ」と言ってくれた。おはようございます、とだけ返す。
あれだけうるさかった心臓も、もうおさまっていた。
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捺(プロフ) - 稚都さん» わあ〜〜！！！！ありがとうございます！！！更新頑張ります！！本当に励みになります！嬉しいなぁ……。好きです(突然) 本当にありがとうございます！楽しんでいただけるよう、どうにかこうにか頑張ります！！ (2019年2月8日 2時) (
レス) id: a7cfb266cf (このIDを非表示/違反報告)
稚都(プロフ) - コメント失礼します、好きです(唐突)(これだけ言いにきた)(帰れ)更新頑張ってください、あの、応援してます、ちっす、はい、(コミュ障) (2019年1月29日 23時) (レス) id: 170c23df6e (このIDを非表示/違反報告)
捺(プロフ) - 或子さん» に”ゃ”ー”ん” ほ、ほんとですか……！！ ありがとうございます、頑張ります……！！！ (2018年9月1日 19時) (レス) id: 0d166b7201 (このIDを非表示/違反報告)
或子 - こんな無名作者を好きだなんて、やっだもう照れるじゃないですかぁ！(きたない)私は成りきって読ませてもらってます…すごくきゅんきゅんしてます…。応援してます！！ (2018年8月29日 20時) (レス) id: 3614360162 (このIDを非表示/違反報告)
捺(プロフ) - 或子さん» コメントありがとうございます……！！ 私はあなた様が好きです(突然) 夢主ちゃんになってみたいです……。こ、これからも楽しみにしてもらえるように頑張ります！本当にありがとうございます！！ (2018年8月29日 13時) (レス) id: 0d166b7201 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：遥 | 作成日時：2018年8月3日 5時
