やらかしたかもしれない ページ19
side_kawamura
「ねえ、伊沢」
僕はかなり低めの、そしてかなり落ち込んだ声で伊沢に声をかける。
「どうかしました？」
僕の落ち込み様に、何があったのかと伊沢は心配そうに、もはや不審そうに返してくる。
「Aに寝起きと前日の酔っ払ってた勢いでキスしちゃった……、頬っぺただったけど」
「はぁ！？」
「めっちゃ反応されたし……、他はいつも通りだったのに反応が可愛くて……」
ぶつぶつ言っている僕に、伊沢はあはは、と苦笑いとも取れるように笑う。
「でも今回のことで意識してくれたんじゃないですか？Aさん」
「だと……良いんだけど」
僕の相談相手である伊沢は、いつも僕を励ましてくれるし、良いアドバイスをくれる。
そもそも、Aのちょっとした変化に気付いてきたのも、ずっと見てきたからだって僕は分かっている。
彼女の言葉に行動を左右されたり、一喜一憂したことなんて、何度あったか。
恋人みたい、とか夫婦みたいとか何も思っていないように見せて、ずっと意識してくれないかなって思ってた。
僕が居なくなったら、なんて考えることは確かにあるけれど。
Aから悲しい、寂しいって言葉を聞いた時は正直嬉しかったし。
居なくならないでねって言ってしまうのも、僕の彼女と一緒にいたいという願望の表れだろうなんて。
「河村さん、本当にAさんのこと大好きですもんね」
僕の気持ちは、こういう系統に敏いのかは知らないけれど、伊沢にはかなり前にバレた。
分かりやすすぎる、と何度言われたことか。
「いっそのこと、これで散々意識してくれ！」
そこまで大きくはないけれど、吹っ切れたように言ったら伊沢に笑われた。
まあ、確かに変だったという自覚はあるんだけど。
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翔。(プロフ) - 更新されているところまで読ませていただきました！すこし仄暗いかんじで大好きです！！気が向いたらでいいので更新お待ちしております、、 (2019年10月4日 0時) (
レス) id: 7366e8991b (このIDを非表示/違反報告)
蒼衣瑠璃(プロフ) - [作者の独り言]僕の書く小説には山森さんが登場しがちです。仕方ない、好きなんです。 (2019年7月6日 11時) (レス) id: d8cfcd1bd9 (このIDを非表示/違反報告)
蒼衣瑠璃(プロフ) - [作者の独り言]伊沢さんがイチャイチャしてればいいのに。と言っているのは、２人がオフィスでは節度を守った範囲で行動してくれる。という信頼があるからだ、という裏設定があったりなかったり。 (2019年7月1日 22時) (レス) id: 9b47b20b96 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼衣瑠璃 | 作成日時：2019年4月6日 23時
