おててつないで、離さない2【d!】【実シ兄者】

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「すみません、今スマホが手元にないので…」

「嘘はダメだろ？コスプレのその鞄にあるの知ってるんだぞ」




…意外と頭良いのかな
でも別のことにその頭使えばいいのに



「はぁ、せっかく俺が話しかけてやってんのに」



まぁ確かに男の顔は悪くない
だが、こんなのがナンパしてもミスしかしない
少し平凡に近い顔面偏差値だ
まぁ攻略キャラ達が顔良すぎるからな
アイツらも残念だけど



「ごめんなさい、また別の機会で…」

「あ？いいからこっち来い！」



男に手を引かれ、橙乃知野にも連れていかれた空き教室に連れていかれる
体育祭だと言うのに汚い声が響くここは明るい体育祭と反対で気味が悪い



それに、体の関係とか反吐が出る



「…何するの？」

「そりゃあ気持ちいいこと、だろ？痛いことされたくなければ大人しくしてろ」



その気持ち悪い手で私に触れないで



＿＿＿＿「はー、やっぱり女にはこれがお似合いなんだよ、おい、煙草吸い終わったから、灰皿」



上司に抱かれたとき、頑張って感じてるフリをして、
たくさん奉仕させられて、
欲で汚されて



あのときの私の体は汚かった
抱かれた後、本来はシャワーを浴びたかったのに
それすらする時間もなく出勤させられたっけ



袖の下には冷やす暇もなかった煙草を押し付けられて火傷した跡
それもいくつか



「はやくしねぇとテメェの裸の写真ばら撒くぞ」



そんな脅しも前世の奴らにそっくり
会社では優しかった後輩も夜になったら…



考えたくないな



「…ﾁｯ…もういい」



男は乱暴に私の服を脱がそうとしてきた



恐怖？そんなのないよ



前世でとても優しくて信頼してた先輩が私を騙して、たくさん殴られながらハジメテを奪われたとき
適当な前戯で適当な行為で汚れた



「ﾁｯ、面倒なコスプレしやがって」



それは、貴女が不器用なだけじゃない？
男は服の脱がし方も分からないみたいで
バカすぎて更に無駄な時間が増えるな
なんでこれが進学校に入学できたんだろ



もう今世でも私は汚れるのか
そう思って目を閉じたとき



「何してるんですか」



どこかで聞いたことのあるような低い声が聞こえた



気になって声の方向に顔を向けると



「ちなみに、いまさっきのやつちゃんと録音してたので」



狂鮫緑沙が暗い表情でこちらを見ていた
これは見るまでもなく怒り度も病み度も上がってるな



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