ふっかさん短編 (ページ15)

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深「…俺ね、今まで無我夢中でやってきた。デビュー目指して。その間に好きな人もできた。。」

ズキンっと心が痛む

深「でも…その時も今も…ずっと忘れられない人がいた。でもその人は昔俺の都合で突き放した人だったから、もう求めちゃいけないってずっと心の奥にその気持ちはしまい込んでた」

深「でも今日その人をライブ中に見つけて、やっぱ好きだって思った。忘れようと思っても無理だわ…」

それまで海を見つめていた彼が私の方を向く
潮風は寒かったけど、ドキドキして体温が上がるのがわかる

深「A…ずっと好きだった。多分これからもずっと好きな気持ち忘れられないわ、俺」

『…た、つ…』

深「俺まだデビューもしてないからどうなるかわかんない。だけどジャニーズだからファンもいるし、付き合っても辛い思いさせると思う」

たつの優しい声が誰もいない海に響く

深「でももう抑えらんないよ。だから…俺と付き合ってほしい」

もう抑える必要がなくなった涙が
次々と流れ落ちる

深「ははっ、泣きすぎ。今日3回も泣かせちゃったよ」

『…ばか…』

深「それで…付き合ってくれる？」

そんなの答えはずっと前から決まってる

『…当たり前でしょ』

深「うん…ありがと」

ふわっと私を優しく抱きしめてくれるたつは少し震えている気がした

流れ落ちる涙と一緒に今までの気持ちが口から溢れ出す

『っ…私もずっと忘れようと思ってた…たつのこと応援しなきゃいけないし、迷惑だって思ってたから。…でも今日たつの事見たら気持ちが抑えられなくてっ…』

深『…うん』

『やっぱりたつが好きだって…もうたつしか無理だって…だから辛かったっ…』

深「っ…待たせてごめん」

私の話を優しく背中を摩りながら聞いてくれるたつからも鼻をすする音がした

深「もう離してあげられないよ？」

『いいよ…私も離れないからね？』

ふふふっ
2人で顔を見合わせると自然と溢れる笑み

深「A…好きだよ」

『…私も好き』

たつとの初めてのキスは涙の味がした

告白から10数年
ようやく素直になれた2人のお話

END

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お読みいただきありがとうございました。
もう最後が悩みまくって、あっさりと終わってしまって…ごめんなさい。
もしかしたら続編書くかもしれません。