某少年団のBL劇場

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「せんせ？」


そんな完璧な生徒が何故こんな質素で目立ちもしない教師に懐いているのか
俺に懐いたところで他の成績を上げることはできないし、しなくても彼の成績はそれ以上あげることはできないところにまである

ほんと、なんで彼は俺に懐いてんだろう



『…あぁ
ごめん、ぼーっとしてて…ほら、もう教室に戻りなさい
予鈴ももうすぐ鳴る』

「…先生、今日放課後ここに来てもいいですか？」

『え、それ今更聞く？
ダメって言っても来るだろ』

「ん…じゃあまた放課後、ね」


さっきより低い声が耳元で囁かれ背中がゾクっとし鳥肌が立つ

出そうになる声は抑えようとも小さくなって半開きの口から聞きたくない声が出て来る


「ふっ、えっろ…」



最後に行った彼の言葉は俺の耳に届くことなくドアが閉まる音だけが届いた
　


一気に力が抜けてその場にしゃがみ込む



彼のあの行動
すぐに抱きついてきたり、耳元で囁かれたり
可愛い、綺麗、好き、俺の、

そんな言葉を毎日浴びさせられてから俺の妄想は日に日にエスカレートしている

それでも
もしかしたら俺のことが好きなんじゃないか？なんて甘い期待は絶対にしない

だって


彼には彼女がいる

他校の彼女らしいが、噂によるとハーフの高身長の女の子らしい
美男美女カップルとして噂されている有名なカップルの話は勿論、教員にまで届いている
彼に彼女がいることを知らない人物は掃除のおじさんくらいだろう


だから
期待したところで発展することはありえないし、そもそも俺は教師で彼は生徒だ

一線を超えてはいけないランキング第二位だぞ(俺調べ)

俺の期待するそれは妄想で消化している



ただ、俺が一方的に好きなだけ



それでいい

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