甘い口付けを

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ゆうこんside




サ「好きだから」


耳元で囁かれた言葉に耳を疑った




今、何て？


ゆ「も、う一回…言って…？」


サ「やーだ笑

これで分かって」


また、唇に温もりが重なった


でも、さっきとは違う


舌が侵入してきて、いや、舌だけじゃなくて、心まで奪われてしまいそうで

絡まれ、逃げても逃げても、角度を変えてどこまでも追われる


息が苦しくなって胸を押し返そうとしてもほんの少し口と口の間に隙間を作り空気の逃げ道を作るだけ


その時にまた言われる

囁くように


サ「好き


愛してる」



何も考えられなくなるほど真っ白になって

気持ち良くなってきて、とうとうサグワの腕の中で崩れた


サ「…っ……

分かった？


俺もゆうこんくんが好き



愛してる


ゆうこんくんの怒った顔も、泣き顔も笑顔も全部全部独り占めして、誰にも見せたくない

俺だけに向けられた笑顔であってほしい

それほど、それほど……

好きなんだよ…」



自然とそれは出た


サ「ゆうこんくん、泣いてるの…？」



ゆ「っ、だっ、て…うぁっ……」



サ「ちょっと〜泣かないでよ笑

笑って？ゆうこんくんの笑顔が好きだから」


ゆ「っ、うん…うん…」


サ「分かってくれて良かった」




部屋は暗かったけど顔をあげればサグワの笑ってる顔が見える

明るくて、暖かくて、幸せで、幸せで…



サ「…今日は一緒に寝よっか」



ニコッと笑うサグワの顔が真っ直ぐみれなくて、コクリと小さく頷いた






サ「おやすみ」







多分今日ほど幸せな日はないと思う

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