甘い口付けを

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ゆうこんside



サ「ねえ、免許合宿行かない？」



3月終盤に差し掛かったある日のサグワからのお誘いがきた


車の免許はあって損はないから、勿論答えはyes

ゆ「いいよ」



それからどんどん話は進み


5月に入り東京を出発した


小中高で経験するあの合宿や修学旅行前の興奮
を久々に感じた



免許合宿で不安なことはただ1つだけ



監督が怖いかじゃなくて


うまく運転できるかじゃなくて


受かるかなってゆーのじゃなくて





サグワと二人きりってこと


サ「やばいねぇ〜

もう帰りたい笑」

合宿先へ行くバスの中ではしゃぐサグワを横目に

本当に心配だった


でも

あっちについてからはそんな心配なんて出来ないほど大変だった



サグワの撮影にも手伝ったりして、余計に。


楽しかったからそれはいいんだけど


それから2週間というのはあっという間で、嵐のように時間は過ぎていった

驚くほど何もなくて

少しだけでも何かを期待してた自分がバカだった






テストも終わり、最終日


この日は流石のサグワも疲れてたみたいで動画は撮っていなかった



でも、夜になると

目が覚めて眠れなかった


携帯で確認した時間は0時を回った頃だった




部屋の電気も消えて、シーンとした部屋に声が響いた


サ「ゆうこんくん起きてる？」

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