・30 ページ32
・
高校を卒業してからは、
宏光に会えない平日はいつもつまらなくて
だから渉と時々会いに来てくれる日が嬉しくて
それが密かな楽しみだった。
慣れないデスクワークが続く毎日に
明るく色が差し込む。いつも彼の笑顔は私の力になった。
・
だけど今の私は違う笑顔を求めている。
自分を想ってくれる優しい笑顔。
・
目を瞑れば長く一緒に過ごして見てきた
いろんな表情の宏光が浮かぶのに・・・。
でも宏光は・・・・
私のことを好きになってくれない。
・
まだ2回しか会っていないのに
心の奥まで響いた甘い声と優しい表情の太輔は
思い出せば思い出す度にキュンって胸を締め付ける。
・
対照的な2人。
でもどっちも魅力的で・・・。
・
・
「はあああああぁ。」
横「なにそのため息。」
「はああああ。」
横「・・・ねえ俺の話聞いてる?」
「あーごめんごめん、で、何だっけ?」
・
次の日のお昼は近くで働く渉に誘われて
大好きなアボカドバーガー。
・
横「だーかーらー、昨日のメール何?って聞いてるんですけど。」
「メール・・・?」
横「昨日のだよ!!宏光怒ってるけどごめんってやつ。」
「あぁ、昨日怒ってたでしょ?私が怒らせちゃったからさ〜。」
横「いや知らないし、会ってないし。」
「え?・・・会ってないの?」
横「会わないよ俺昨日9時まで残業だぜ?」
「お寿司、行かなかったの?」
横「お寿司?何?約束でもしてたの??」
「・・・・ん?」
横「え?何?」
・
どういうことだ?
口をポカンって開けて目を合わせる私たち。
・
「・・・・・じゃあ渉は、宏光にお寿司誘われてないの?」
横「うん。」
「でも渉のこと誘ったって言ってたよ?」
横「いや記憶にないですね。」
「・・・。」
・
宏光・・・嘘ついたんかい!!!
渉のことなんてもちろん誘ってありますよ、
あなただけじゃないですよ〜へっへーん
みたいな感じで電話切ったくせに!!!!
嘘だったんかい!!!!!
・
・
横「ぷっ・・・宏光らしいっつーか。」
「何よもう、偉そうに電話切っておいて。」
横「振られたのがショックだったんだよアイツ。」
・
宏光は昔っから、意地っ張りだった。
1031人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
かえで(プロフ) - 初めまして!愛の魔法をもっとが気になりまして読んでます。続き書いていただけたら凄く嬉しいです。 (2022年9月8日 5時) (レス) id: df0d2cc828 (このIDを非表示/違反報告)
由貴(プロフ) - こんばんは!!凄く良いですね!! (2016年2月15日 22時) (レス) id: bf39404b50 (このIDを非表示/違反報告)
たむあ(プロフ) - yutak☆彡.。さん» そう言っていただけるなんて、本当にありがとうございます(*´∀`*)移行ができましたので、またそちらも読んでくださったら嬉しいです♪ (2016年2月14日 17時) (レス) id: 7a46446bf5 (このIDを非表示/違反報告)
yutak☆彡.。(プロフ) - 移行されるんですね!!♪いつもたむあさんの作品ドンピシャなものばかりでにやけながら読んでます(笑)これからも楽しみにしています〜♪ (2016年2月12日 21時) (レス) id: ac37ca0b75 (このIDを非表示/違反報告)
たむあ(プロフ) - あんみつさん» 初めまして^^コメントありがとうございます〜!どちらの魅力もたっぷりと表現できるよう頑張ります。 (2016年1月24日 14時) (レス) id: 7a46446bf5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:たむあ | 作成日時:2016年1月7日 23時