幽霊少女と総統さん[w.r.w.r.d] (ページ20)

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第十九話ページ20

※多少首締め表現あり
「あっぐ……！？」
ぐっと手に力を込めながら何かをブツブツと呟く幽霊。俺達は慌てて止めに入る。
「おま、何してんねん！？」
コネシマが幽霊の手を掴もうと試みるがコネシマの手は空を切るばかり。そうだった、幽霊の奴から触られないと此方からは一切触れられなかった……！くっそ！
「おい！！やめろ！！」
トントンが怒りながら叫ぶが一切聞こえていない様子。ギリギリと要の首を絞め続ける幽霊。
「あ……ぐ……たす、け…………」
要……！！まずい、まずいまずい！！どうする！？……どうすれば…
「………っ！おい！！やめろや！！……………A！！」
俺がそう叫ぶと幽霊ははっとした顔になりすぐに手を引っ込める。ゴホゴホと咳き込む要の背中をさすっていると他のメンバーがギロリと幽霊を睨んだ。
「お前、どういうつもりや！？いくら幽霊やからって要に手ェだしたら許さんぞ！！！」
『…あ、わ、私……あ、れ？だって、そ、のこ………あ、ごめ、ごめん、なさい……』
顔を真っ青にしながらひたすらに謝り続ける幽霊に妙な感覚を覚える。フェンスの方に下りそのまますりぬける
「ちょっ、アンタ何して……」
大先生の言葉が言い終わる前に、アイツは…………Aは…ひゅう、と屋上から飛び降りた。
「は………？…っ！？ちょっ！？」
幽霊と分かっていながらも急いで駆け寄りフェンス越しに下を見るが幽霊の姿はなく何もない地面が見えるばかりだった。

その後、なんとも言えない雰囲気によりそれぞれ解散になった。俺は家に戻るとベッドに寝そべり今日の事を考えていた。
「アイツはなんで要を……？」
二人は初対面の筈だそれはアイツの反応を見れば一目瞭然。なのに………
「まさか、何か関係があるのか…」