第十五話 ページ16
時間はあっという間に過ぎ、放課後となった。今日は生徒会があるため生徒会室の扉を開くと何かの話で盛り上がっていた。
「どうしたんだ?」
「おっ!グルッペンちょうどええとこに!」
コネシマがウキウキと浮かれた様子でガタッと立ち上がる。トントンの方を見れば少しだけ顔を顰めながら俺を見て言った。
「こいつらが見てみたい言うねん、例の幽霊」
「…………は?」
「いやいやいや、絶対やめた方がいい!危険すぎるよ!?」
顔を真っ青にしたひとらんらんがシャオロンと共にために入る。しかし、なんだ?例の幽霊?まさか、あいつの事か?
「わ、私もやめた方がいいと思うなー立ち入り禁止になってるくらいだし……」
「大丈夫やって!!ひとらんもシャオロンも要も怖がりやなー!」
幽霊を信じていない様子のゾムがケラケラと笑いながらバカにする。いや、まずい。もしあいつが面白がって姿なんて現したら。
「グルッペン!ええよな!!絶対楽しいで!!」
「……………駄目だ」
コネシマが俺に言い寄ってくるが俺はきっぱりと断る。コネシマがえっと言う顔をして驚いている。それは他のやつもそうらしく口をぽかんとあけている。
「…珍しいですね、グルッペンさん一番好きそうなのに」
エーミールがそう言う。まぁ確かにこの手の話は好きだが、今回に関しては別だ。
「まぁ、な……今は気分じゃないんだ。悪いな」
ふいっと顔を晒して自分の席に座る。俺の事で少し気まずくなったのかそこからは誰も口を開かなかった。コネシマやゾムは不貞腐れていたがな。悪いなお前ら今回はバレたら色々まずいんだ。
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作者名:にわとり。 | 作成日時:2019年11月16日 16時