第三話 ページ4
幽霊のこいつが、何が出来るねん……
『んー、いい話だと思うよ？私を練習相手に使えば女の子の好きなものとか分かるじゃん！』
「それはあるが……必ずしも趣味が合うわけないだろ」
『大丈夫だって！別に何かくれって言ってるわけじゃないんだしさ、逆に協力してあげるって言ってんだよ？』
信用出来るわけないやろそんなうまい話……幽霊の言うことなんかなお信用ならんわ
『へー、じゃああの子のことが好きなあの男の子に協力しようかなー』
「それはあかん、それホンマやったらヤバい」
『でしょでしょ？強い味方がついたと思いなよー！期間はあの子が落ちるまで！これからよろしくね、グルちゃん！』
「グルちゃん言うな」
グダグダではあるがこうして始まった恋愛作戦
『あ、来た来た！おはよーグルちゃん』
「だからグルちゃんって呼ぶなや」
次の日、あの幽霊の元へ行くと柵に指を絡めて外を見ていた。俺が来るとこっちを見てニコニコと笑う。
「まず何をするんだ？」
『まぁ、まずは意識させることだよねー今までどんな事してきたの？』
「えっと、階段から落ちそうになった要を助けたついでに引き寄せて抱きしめたり、壁ドンとか……」
『うわっ、すっくな！まだまだ足りないよー？鈍感な子にはもっとガツンといかなきゃ！！』
ガツンと………って言われてもな……
『まずは会話だよね！！相手に意識してもらうには自分が好きだというそぶりを見せなきゃ！！それっぽい発言とか効果ありそうだよ？』
それっぽい発言………
「ちょっと練習してもいいか」
『おっけー』
「……あ、おはよう要」
『おはようグルッペン！今日生徒会あったっけ？』
こいつ、手慣れてんな……あいつの言いそうなことつらつらと言うてる
「あぁ、放課後にな。な、なぁ要」
『ん？どうしたの？グルッペン』
「要は恋とかしたことあるか？」
『恋？んー、ないなぁ……私モテないから……』
なんでこいつこんな手慣れてるん？怖っ
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作者名：にわとり。 | 作成日時：2019年11月16日 16時
