TIME 9 ページ10
「エース!!トラッポラ!!!」
エ「うっわもう…出たぁ……ほんとなんなの!?なんで俺にそんなに構うわけ!?お前!!」
今日も気持ちを伝えようと思って、声をかけただけでこの有様。
まだ何も用件言ってないけど……
デュ「ほんっとAも物好きだな。
お前も愛されてるな、エース。」
エ「はぁ…!?嬉しくねえんだけど!」
「…。まあね!!私が勝手にエースに気持ちを伝えてるだけだから!!!」
きっと、本当は自分の中でもわかってる。
2人っきりじゃない時だって、関係なく息を吐くかのように好きとかかっこいいとか言ってるから。
そりゃ誰だって恥ずかしいだろうし、うざったくもなるはず。
でも、それでも私は伝えておきたい。
いや、伝えておかなきゃならない。
「とりあえずエース、今日も最っ高にかっこいいよ!!自覚してる?超かっこいいからね!?」
私がそう立て続けに言うと、エースはあーー!!と遮るように声を上げ 私の手を掴んだ
エ「ちょ、もうわかったから!!お前一回来い!!」
「っ、え、ちょ、いたっ、エース…っ!?」
そのまま強い力で引っ張られあっという間に教室から抜け出した。
・
エ「あーーもーー!!お前一体なんなんだよ!?」
人のいない図書室に連れてこられたかと思えばいきなりそう声を上げた。
誰もいないからって…そんな大声で言わなくたってね…
「なに、って…ただ素直に気持ち伝えてるだけだよ?だって本当のことだもん!!エースは誰よりもかっこいいし私はエースが大好き!」
エ「……お前はそれで良くても、俺の気持ちは無視かよ。」
冷たく、エースはどこか怒ったようにそう言った。
空気が冷たくなり、しんと静まりかえる。
「…知ってるよ。こんなこと色んな人の前で言われ続けたら恥ずかしいし鬱陶しいと思う。」
エ「わかってんならなんで__」
「言っておきたいんだよ、それでも」
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作者名:莉音 | 作成日時:2021年6月23日 1時