42 side Nissy ページ42
西「A？」
俺のことなら、世界で一番知ってるはずなのはAなのに。
「なんて…、あ、なんかいい香りしますね」
ヘヘッと笑って、早く行こうと俺の手を引く。なんだか話はうやむやになったままお店の中に入った。
「うわぁ、素敵！」
西「コーヒー、大丈夫？違うのもあるよ？」
「大丈夫！飲みたいです！」
西「おっけ、俺なんか甘いの食べたいな」
「あ、私も」
コーヒーも紅茶も何種類かあって、焼きたてのパンが並び、その隣のショーケースにはおいしそうなスイーツ。
西「あ、これ有名なんだよね、プリンセスケーキ」
「緑色…」
西「スウェーデンでケーキと言えばこれなんだって」
「知らなかった」
西「ロケするのにほら、色々調べるやん？」
「なるほど…」
結局二人で少しずつ色々食べようと選んだパンやスイーツに、おすすめのコーヒーとラテをひとつずつ。
テラス席に座って待ちゆく人々と風景をを眺めながら過ごす。
日本ではできない。
いや、できないこともないけど人目を気にして躊躇することが、ここではなんの気後れもなくできる。
「ね、たか、これおいしいよ！」
西「ほんと？」
Aが食べていたプリンセスケーキ。
一口食べさせてもらうと、甘酸っぱい味が口の中に広がる。
「美味しいでしょ？」
と笑うAの顔にはもうさっきの寂しそうな色はない。
でも、気になる。
聞いてもいいんだろうか…、と思った割にその問いかけはあっさり俺の口から出ていった。
西「Aはさ、なんか…俺といて不安？」
「え？」
西「俺のことなら、Aが何でも知ってるやん？」
「あ、さっきのことなら、全然気にしないでくだ…」
西「前から思ってた。時々、ほんの一瞬、寂しそうな目するんだ、A」
「そんなこと…な、い」
西「ある」
真っ直ぐにAを見つめて、数秒。
「私の知らないたかがいる、ことが…寂しいって言ったら、重いよね」
西「え、」
目を伏せて小さくため息をついたAがコーヒーのカップを両手で包むように持って、言葉を紡いだ。
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(´・ω・｀)(プロフ) - 大好きな人は。めちゃくちゃ素敵で何度も読み返してます！できたら、ショートのパスワード教えて欲しいです。 (10月29日 7時) (
レス) id: e27e13d6a3 (このIDを非表示/違反報告)
ぽ - 大好きな人は。とてめ素敵なお話でした(^^)♡こちらの作品も1から全て読みたいです！パスワード教えて頂けると嬉しいです！！ (2022年11月22日 1時) (レス) id: 7929bd4039 (このIDを非表示/違反報告)
eringi01030214(プロフ) - 先日読み終えたのでいまから見させて頂きたいと思ったらパスワードかかっていたので教えていただきたいです(；；) (2022年11月21日 3時) (レス) id: ea8392449b (このIDを非表示/違反報告)
りりり(プロフ) - 今から読ませて頂きます♪1から全て読みたいのでパスワード教えて頂きたいです！！！ (2022年11月11日 9時) (レス) id: 6961cbc2a1 (このIDを非表示/違反報告)
eight888loooove(プロフ) - 大好きな人は。読ませて頂きました！ステキなお話で一気読みしてしまいました^ ^他の作品も読ませて頂きたいです！パスワード教えて頂きたいです。 (2022年11月5日 7時) (レス) id: 17095d27b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リリィ
| 作成日時：2020年5月27日 7時
