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364 side Nissy ページ14

西「無事に終わったらさ、
話したいことあるんだ。」




仕事部屋の引き出しの奥底にしまった、
朱里からもどってきたあの指輪を
どうしたいか、ちゃんと話したい。



「うん。



私も。

話したいことある。」




Aの言う話したいことは、
その腫れた瞼と関係してるのかな?




でも今は、
話す時間が足りなすぎる。




西「ドーム終わったらさ…


少しオフだから。
ゆっくり過ごそう?」


「ご両親に会うのは?」


西「北海道、戻るまえに食事でもしようって。


二人が泊るホテルのレストラン、
予約してある。」


「わかった。

あ、でも。
その前にドームでもお会いするよね?」


西「あ…そうかも…、

あと、それから…。」




Aの体温が心地よくて、
眠れないなんて思ってたのに。



だんだん眠くなってきて。



なにをどこまで話したのかも
覚えていないくらい、
すとんと眠りに落ちていった。








次の日の朝。






Aが作ってくれた朝ごはんを食べて、
家を出る。




今日と明日。



うまくいくだろうか。
大きな不安と、ちょっとのワクワクを抱え
玄関に立つ。




西「行ってくるね。」

「うん。行ってらっしゃい。」

西「無理するなよ?

ちゃんとさくらちゃんにも実彩子にも
頼んどくから。」



たくさんの人が集まるドーム。

マネージャーをやってたとき、
多少は顔がバレてるA。

そのせいで、
なにかあったりしないか?




自分でドーム公演を見てほしいって言ったくせに
ものすごく心配だ。



「わかってます。
無理はしません。そんなことより…。


事故も怪我もなく、
無事に終えることを祈ってます。」




まっすぐ俺を見て
Aがいつものセリフを口にする。




ツアーを回っていた時は
直接聞けなかったこの言葉を
今日は目を見て聞けて
心が暖かくなる。



西「うん。じゃあ行ってきます。」



Aの体をぎゅっと抱きしめて、
軽いキスを頭のてっぺんにおとす。


「行ってらっしゃい。」


大好きなその笑顔に見送られて
俺は部屋を出た。

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作品ジャンル:恋愛
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リリィ(プロフ) - fukaさん» 出逢えてよかったって言ってもらえてとても嬉しいです。書いてよかったです!ありがとうございますー★ (2020年4月12日 15時) (レス) id: 79af705402 (このIDを非表示/違反報告)
fuka(プロフ) - 完結お疲れ様でした! 前作から読ませていただき、何度も涙がこぼれました。切なさや悲しさ、喜びなど、たくさん感動したりして、すごく素敵なストーリーだったなと思います! 終わってしまって寂しいですが、この物語に出逢えてよかったです! (2020年4月5日 22時) (レス) id: 0f2ddad342 (このIDを非表示/違反報告)
リリィ(プロフ) - Yuiさん» ありがとうございます☆頑張ります! (2020年3月31日 10時) (レス) id: 79af705402 (このIDを非表示/違反報告)
リリィ(プロフ) - ゆにしぃさん» コメントありがとうございます!また読見に来ていただけるようにますますがんばります! (2020年3月31日 10時) (レス) id: 79af705402 (このIDを非表示/違反報告)
ゆにしぃ - 長編お疲れ様でした!このstoryは本当に大好きです!!(side story楽しみにしてます!) (2020年3月29日 12時) (レス) id: 2657bef5db (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:リリィ | 作成日時:2019年12月1日 8時

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