372 side Nissy ページ22
たかってばー。
たかー！
起きてー！
と遠くで俺を呼ぶ声。
でもまぶたも身体も重くて
動けない。
今日、何時入りだったかな…
まだ、もう少し…
「西島さんっ！
遅刻しますっ！起きてくださいっ！」
西「…今日何時入り…、A？…ん？
あ…れ？」
ぼんやりとした頭で
ちょっとしたパニックだ。
目を開くと、
いたずらっぽく微笑むAがいた。
「おはよ。たか。
もうすぐ、お昼だよ？
もう！
なかなか起きないんだもん。」
西「…あ…、なんだよぉ、もー。」
一瞬。
Aがマネージャーをやってくれてた
あの頃に戻った気がして。
辛いことも大変なことも
一緒に頑張っていたあの頃を思い出した。
今になって恋しく思うあの頃を…。
「へへっ、ごめんね。」
そんな気持ちを
悟られまいと視線を何となくそらして。
西「あれ、…華音…は？」
と聞いてみたけど、
思うように出ない声。
「リビングで待ってるよ。
ね、喉。
大丈夫…？」
西「ん…、ちょっと、変なだけ。
それより。
…支度しないとな。」
体を起こして
触れるだけのキスをAにする。
西「あー、体痛ぇ。もう年かなぁ。
シャワー浴びてくる。」
掠れた声で言いながら
立ち上がる。
「あ、たか？
銀テと…
メッセージ。
ありがと。
大切にするね。初ドームの記念。」
その言葉に
気づいてくれたんだ、と
嬉しくなる。
西「うん。
また夜にでもふたりで
ゆっくり話そ。
話したいこと、たくさんある。」
腕を引いて軽く抱きしめて
そう言うと、
私も、と返してくれる。
「私も支度しちゃうから、
たかも、ね。」
というAに見送られ
シャワーを浴びて戻ってくる。
Aは支度を終えたのか
窓際に立って外を見ていた。
西「それ、着てくれたんだ。」
俺の声に振り向いたAの顔色が
なんとなく、少し悪い。
「うん。」
初めて拓実さんのお店に行くときに
プレゼントしたサーモンピンクのワンピース。
まだ付き合う前に贈ったネックレスをつけ、
左の薬指にはエンゲージリングが嵌っている。
西「なんか顔色悪いけど…大丈夫？」
「大丈夫だよ。
それより。
たか待ちなんだからね。
早めにお願いします！」
そう言ってるけど、
やっぱりどこか変だと思ってる俺がいて。
あとでちゃんと話そう
と言うと、
Aは小さく笑って頷いた。
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リリィ(プロフ) - fukaさん» 出逢えてよかったって言ってもらえてとても嬉しいです。書いてよかったです！ありがとうございますー★ (2020年4月12日 15時) (
レス) id: 79af705402 (このIDを非表示/違反報告)
fuka(プロフ) - 完結お疲れ様でした！ 前作から読ませていただき、何度も涙がこぼれました。切なさや悲しさ、喜びなど、たくさん感動したりして、すごく素敵なストーリーだったなと思います！ 終わってしまって寂しいですが、この物語に出逢えてよかったです！ (2020年4月5日 22時) (レス) id: 0f2ddad342 (このIDを非表示/違反報告)
リリィ(プロフ) - Yuiさん» ありがとうございます☆頑張ります！ (2020年3月31日 10時) (レス) id: 79af705402 (このIDを非表示/違反報告)
リリィ(プロフ) - ゆにしぃさん» コメントありがとうございます！また読見に来ていただけるようにますますがんばります！ (2020年3月31日 10時) (レス) id: 79af705402 (このIDを非表示/違反報告)
ゆにしぃ - 長編お疲れ様でした！このstoryは本当に大好きです！！（side story楽しみにしてます！） (2020年3月29日 12時) (レス) id: 2657bef5db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リリィ
| 作成日時：2019年12月1日 8時
