321 side Nissy ページ21
西「これからどうするつもりか、聞いてもいい？」
仕事を探しながら病院へ通うつもり、
と鎌倉でかなさんに話したら
お店で働かないかと言ってもらったこと。
拓実さんに隆弘とよく話し合うように
と言われたこと。
「その話をありがたく受けさせてもらおうと 、
思います。
たかが、いいって言ってくれれば…だけど。」
無理に働かなくても、生活に必要なお金なら
俺が…と思ったところで。
自分の存在する意味を常に探すAだから、
ただ養われるようなことは嫌だと言うんだろう。
西「確かに、拓実さんのとこなら、
まだ安心だけど…。
すぐ逢いに行ける距離じゃないな…。」
今まで毎日顔を見ていたのに、
それが叶わなくなる。
いつだって傷つくのも
傷つけられるのも
Aだった。
守ってるつもりで、
守られる立場なのは、俺の方。
いろんなことがあったけど、
そのたびにAは
ちゃんと自分で考えて
自分の足で立とうとしてきた。
そして今回も。
たくさんダメージを受けたはずなのに
自分でちゃんと決めていた。
そんなAに、
俺は何をしてやれる？
「ねぇ、たか？」
ぼんやりと自分の思考の中に
埋まっていた俺を呼ぶAの声。
西「ん？」
「寂しくなったら、
電話してもいい？」
こうやってAは、
俺を甘やかす。
ちゃんと俺を必要としてるって
伝えてくれる。
西「すぐに出られなくても
絶対かけ直す。」
「じゃあ…
どうしょうもなく逢いたくなったら？」
西「そんなん…
逢いにいくよ。なんとかする。
だから、必ず連絡して。
一人で我慢しないで。」
クスクスと笑いながら、
「逢いに来いよ…って言うかと思った。」
そう言った後
Aは俺の肩におでこをくっつける。
小さな手が俺の手に重なる。
「ありがとう。
たかもだよ？
どうしようもない時は、ちゃんと私に言ってね。
頑張りすぎないでよ？」
西「はいはい。」
また滲みそうになる涙をごまかすように答えて
Aを抱き寄せた。
これは別れじゃない。
前に進むためのステップだ。
わかっていても
心が痛い。
離れるのが怖い。
不安だし寂しい。
「ワガママ、聞いてくれてありがとう。
私、頑張るね。」
腕の中のAが小さな声で言った。
西「ゆっくりでいいから。
ずっと待ってるから頑張りすぎるなよ？」
俺は、
うんと頷いたAをそのまましばらく
抱きしめていた。
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リリィ(プロフ) - ふみさん» 今更お返事ごめんなさい！いつもありがとうございます！続き頑張ります！ (2020年1月5日 20時) (
レス) id: 79af705402 (このIDを非表示/違反報告)
リリィ(プロフ) - AYさん» 今更感ありありのお返事でごめんなさい（泣）読んでくださりありがとうございます！お詫びに？更新頑張ります！ (2020年1月5日 20時) (レス) id: 79af705402 (このIDを非表示/違反報告)
ふみ(プロフ) - めっちゃいいとこ！！早めに続編頼みます！ (2019年11月25日 23時) (レス) id: 017350f460 (このIDを非表示/違反報告)
AY(プロフ) - 本当に、ほんっとうに主人公さんの可愛さにはかなわない。というかリリィさんにはかなわない！読むのが楽しみで頑張れます。いつもありがとうです〜 (2019年11月25日 20時) (レス) id: d7256c5ba1 (このIDを非表示/違反報告)
リリィ(プロフ) - Takatakaさん» 帰ってきちゃったー☆予想通り、ですかね笑 (2019年11月25日 17時) (レス) id: 79af705402 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リリィ
| 作成日時：2019年7月11日 20時
