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253 side Nissy ページ3

Aがいるであろう部屋に辿り着き
ドアを開けた俺の目に映ったのは
信じられない光景だった。



涙でぐちゃぐちゃの顔のA。


唇の端から血が滲んでる。
片手を縛られ、繋がれ、
その両腕を押さえつけられ
あの男がAの上に跨っていた。





怒りとか、悔しさとか、
悲しさとか。


苦しさとか、切なさとか。



痛さとか。



情けなさ。



負の感情と名のつくもの、
すべてがごちゃまぜになって。




心を一瞬で埋め尽くす。




西「なっ…なにやってんだよ!!」




気づけば俺はそいつを
Aの上から蹴り飛ばしていた。




西「ごめん、遅くなって…。」



繋がれていたロープを解いてやると
擦れて真っ赤になっている。



服は破かれ、肌が晒されて。
頬には殴られた跡。


着ていた服を脱いで、
Aにかけて。



きつく抱きしめる俺に
涙を流しながら、
きゅっと、俺の服を掴んだA。
体は小刻みに震えてる。




なんで。




こんな目にあわなきゃいけない。




どうして。




Aばかり、
傷つけられなきゃいけない。




胸を掻きむしりたくなるほどの、
この感情。



それがドロドロと湧き出る。




許さない。
許さない。


絶対に許さない。



そう思って
唇を噛み締める。



ごめんなさい、と小さな声で謝るA。




チ「朱里っ!


あんたは…っ
こんな、こんなことっ…!」



バシンと頬を叩く音。




朱里「いったいなぁ。」




その音がした方へ視線を送ると、


朱里に向き合う
チーフが涙を流していた。



なのに、そいつは
殴られた頬に手を当てながらも
口元には笑みをうかべてる。



朱里「自分が何をしてるか、
わかってるの?



徹も!
こんなの、
絶対にしちゃいけないことよ!」




俺に蹴り飛ばされて、
座り込んだままの徹、と呼ばれたやつ。




朱里「わかってますよ。

でも、今更でしょ。
私、既に殺人未遂で捕まってもおかしくないもん。」



チ「朱里…。」



メンバーもやってきて、
実彩子が泣きながらAの手を握る。



Aは
魂が抜けたみたいにぼんやりと
ただ俺に体を預けてた。



もう…
終わりにしなきゃいけない。




俺はAを実彩子に預けて
立ち上がる。

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設定タグ:AAA , 西島隆弘 , Nissy   
作品ジャンル:恋愛
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くま - 7も頑張って下さい!応援してます (2019年7月8日 23時) (レス) id: 6437146213 (このIDを非表示/違反報告)
リリィ(プロフ) - AYさん» 嬉しすぎるコメントに震えてます…(泣)身に余る言葉を頂いて幸せです!更新頑張ります! (2019年7月6日 20時) (レス) id: 79af705402 (このIDを非表示/違反報告)
リリィ(プロフ) - Takatakaさん» いつもありがとうございます!幸せなところは書いてて楽しいのですwww西島隆弘にサプライズされる人生…ほしかった…。 (2019年7月6日 20時) (レス) id: 79af705402 (このIDを非表示/違反報告)
リリィ(プロフ) - 由希さん» いつもありがとうございます!更新頑張りますー!なんか中途半端に移行しそうな予感www (2019年7月6日 20時) (レス) id: 79af705402 (このIDを非表示/違反報告)
AY(プロフ) - 西島さん大好きで読ませて頂いていましたが、私気付いた。リリィさんのファンだわ。本で読みたい。映画で観たい。リリィワールドやばいです。 (2019年7月5日 20時) (レス) id: 02f72dca97 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:リリィ | 作成日時:2019年4月15日 20時

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