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徹「速水さんがここにきてから、
もう2時間。
21時になったら、
速水さんは僕のものだよ。
そして。
あと、5分です、21時まで。」
私の髪に触れながら
嬉しそうに言う。
朱里「そうよ、徹くん。
Aちゃんはね、
あなたに優しく仕事を教えてくれたよね？
きっとあなたに、
西島さんの闇から救ってほしかったのよ。」
違う、そうじゃない。
そう言いたくても、
うまく言葉が話せない。
小さく首を横に振るくらいしかできない。
恐怖で体がガクガクと震える。
体も何となく痺れて思うように
動いてくれない。
コツコツとビールの音に何とか視線を上げると、
朱里さんが目の前に座る。
私の首元に手を伸ばす。
そこにあるのは、
ずっと私の胸元にあるあのリング。
朱里さんはそのリングに指を引っ掛け
チェーンをぐっと引っ張る。
「…っ！」
一瞬の痛みとともに、
切れるチェーン。
リングが朱里さんの手の中に落ちる。
「かえ、して。」
何とか絞り出した声。
「徹くん。
Aちゃんから、
西島さんの鎖を取り除いてあげてね。」
頷いた徹くんが、
私に触れた瞬間。
ぞわりと寒気がした。
彼は私の
右手を握り指輪を抜く。
いや…やめて…
返して…
出ない声の代わりに
涙が頬を伝う。
そして。
耳につけていた、
ブラックオニキスのピアスを外される。
徹くんは立ち上がり
それを私の目の前の床に落として、
足で踏みつけた。
カチリ、
とピアスの壊れる音。
体の一部が
壊れてくみたい。
目からは涙がぽろぽろと
零れ落ちた。
たか…。
ごめん。
こんなこと思ってごめんね。
でも。
助けて…。
お願い。
私を
助けにきて。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
歩む道。5
終了です。
なんだか微妙なところで終わってしまいました…。
暗いし…重いし…。
ほんとすみません。
続編ができたら、
ここと、Twitterでお知らせさせてください。
感想、評価、コメントなどいただけたら
とても励みになります！
よろしくお願いします！
2019年4月10日
リリィ
歩む道。6
公開しました！
引き続きお楽しみいただけたら
嬉しいです。
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由希(プロフ) - 読みました。6も楽しみにしてます。読んでて涙が出てきます、切ないです。早く隆弘くんに助けに来てもらいたいです? (2019年4月10日 22時) (
レス) id: 8944fa1049 (このIDを非表示/違反報告)
Takataka(プロフ) - 続きが気になって…お楽しみをありがとうございます (2019年4月10日 22時) (レス) id: e0f897fd84 (このIDを非表示/違反報告)
リリィ(プロフ) - 由希さん» ありがとうございます！続きは次枠でお楽しみくださいませ☆ (2019年4月10日 22時) (レス) id: 79af705402 (このIDを非表示/違反報告)
由希(プロフ) - 早速読みました、続き気になります、更新楽しみにしてます (2019年4月9日 23時) (レス) id: 8944fa1049 (このIDを非表示/違反報告)
リリィ(プロフ) - Takatakaさん» いつもありがとうございます！コメントいただけるとすごく嬉しくて励みになります！隆ヒーロー…隆弘っ！早く助けに来てね★ (2019年4月8日 21時) (レス) id: 79af705402 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リリィ
| 作成日時：2019年2月25日 8時
