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数日後。


本来ならNYPのリハの日。


千晃さんのことがみんなに伝えられたあと、
仕事で初めてメンバーが全員揃う。


浦田さんがリハよりも話をしようと
メンバーだけで集まることになっていた。




西「ちゃんと、話してくる。」



事務所についた車の中。
西島さんが言った。



「はい。

頑張ってくださいは変かな?
いい結論が出ることを祈ってます。」



西「サンキュ。」


西島さんは私の頭をポンとひとつ軽く撫でてから
集合場所へと向かった。




私たちスタッフはそれぞれの業務をしながら、
その話し合いが終わるのを待っていた。



さ「大丈夫かな…。実彩子ちゃん。」



隣の席のさくらさんは、
落ち着かない様子でため息をつく。


「心配ですね…。」



あの日。
ひどく酔っていたという実彩子さん。
その後、私も西島さんも顔を合わせてないから
余計に心配だ。



さ「西島さんは?」



「んー。最初は混乱してましたね、やっぱり。

でも、今できることをやろうって話すって
言ってました。」



二人で話をしたことを思い返す。



「あ、さくらさん。

あの、私ね…
話したいことがあって…。」



さくらさんには、
西島さんと結婚について話したこと、
伝えたいなって思っていた。



さ「あ、その顔はなんかいいこと?」



さくらさんはニコっと笑って
私の頬をつつく。


あのときのことを思い返すと、
顔が赤くなる。



うん、と頷いたそんな時。



デスクの内線が鳴った。



「はい。速水です。」



「お疲れ様。松浦です。」


手元にメモに時間と名前を書きながら


マツウラ…


一瞬誰かわからなかったけど、
あぁ、と納得する人が一人いた。



「…松浦社長。お疲れ様です。」



松浦「うん、今ちょっと社長室までこられるかな?」



「はい。伺います。」



電話を切り、
さくらさんに席を外すことを伝えて
立ち上がる。


さ「ちょっとA!


社長から?何だって?」



「わかりません、でも。

呼ばれるほどのことっていったら、
やっぱり…。


とにかく行ってきます。」


なんとか笑顔を作ってみたけど、
動揺してるのはやっぱり隠せない。



さ「西島さんに、伝える?」



その言葉に首を横に振る。



「一人で行ってきます。

今は仕事に集中させてあげないと。」


そっか、というさくらさんに
大丈夫です、と言ってはみたけど
なんだか嫌な予感がした。

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作品ジャンル:恋愛
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由希(プロフ) - 読みました。6も楽しみにしてます。読んでて涙が出てきます、切ないです。早く隆弘くんに助けに来てもらいたいです? (2019年4月10日 22時) (レス) id: 8944fa1049 (このIDを非表示/違反報告)
Takataka(プロフ) - 続きが気になって…お楽しみをありがとうございます (2019年4月10日 22時) (レス) id: e0f897fd84 (このIDを非表示/違反報告)
リリィ(プロフ) - 由希さん» ありがとうございます!続きは次枠でお楽しみくださいませ☆ (2019年4月10日 22時) (レス) id: 79af705402 (このIDを非表示/違反報告)
由希(プロフ) - 早速読みました、続き気になります、更新楽しみにしてます (2019年4月9日 23時) (レス) id: 8944fa1049 (このIDを非表示/違反報告)
リリィ(プロフ) - Takatakaさん» いつもありがとうございます!コメントいただけるとすごく嬉しくて励みになります!隆ヒーロー…隆弘っ!早く助けに来てね★ (2019年4月8日 21時) (レス) id: 79af705402 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:リリィ | 作成日時:2019年2月25日 8時

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