220 side Nissy ページ20
体調が不安定な千晃を気遣いながらも、
いつもどおりにライブを終える。
終わって安心したのか
ふらっと傾いた千晃の体。
末「千晃っ…！」
それを支えたのは、
最後まで納得いかないと言っていた秀太。
千「秀太…ごめん。」
末「顔色悪いぞ。
楽屋まで歩けるか？
おんぶしてく？あ、おんぶはだめなのか？
え、じゃあ、えっと、なんだ？
く、車椅子！」
ち「ふふっ。
ありがと、秀太。
大丈夫だよ、歩ける。」
あまりに慌ててる秀太に、
微笑んで答える千晃。
末「お、おう。
そうか…なら、いい。
気をつけろよ。
段差とか。」
照れ隠しなのか、頭を掻きながら
スタスタと楽屋に向かって
早足で行ってしまった秀太。
西「素直じゃねぇな。あいつも。
千晃、大丈夫か？」
千「うん、ありがとう、にっしー。
あ、
ねぇ。
ちょっとだけ、腕貸してくれる？」
一瞬だけ、
迷ったような顔をしたあと
俺にそう言った千晃に近づく。
西「ん。」
俺の腕につかまり、
耳元に顔を寄せた一瞬。
千「にっしー。
Aちゃんを、ちゃんと見てて。」
西「え？
どういう…」
千「これ以上は言えない。
約束したから。ごめん。
とにかくちゃんと見てて。
見失わないで。」
小さい声に込められた、
千晃の真剣な思いを感じる。
西「あ…っおい！千晃！？」
それだけ言うと千晃は、
俺から離れてスタッフさんと歩いていった。
Aを見失うな…って。
どういうことだよ？
昨日、
千晃とAが
二人で楽屋に戻ってきたことを思い出す。
あの時に、なにかあった？
なあ、千晃。
お前はなにを知ってる？
混乱したまま。
打ち上げの前に少しいい？
と実彩子に呼ばれる。
人があまり来ない階段の踊り場に並んで座る。
実「あのね…。
本当は私、千晃が羨ましいんだ。
私が欲しいもの、手にしようとしてる。」
西「欲しいもの？」
実「結婚とか、妊娠とか…。
自由とか？」
女も30になると色々考えないとね…なんて無理して笑う実彩子。
実「それに…
せっかく頑張ってきたみさちあも、
なくなる。
これから、私は。
何に向かって頑張ればいいのかな？」
不安そうなその声。
西「実彩子…。」
なんて声をかけたらいいのか迷う。
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由希(プロフ) - 読みました。6も楽しみにしてます。読んでて涙が出てきます、切ないです。早く隆弘くんに助けに来てもらいたいです? (2019年4月10日 22時) (
レス) id: 8944fa1049 (このIDを非表示/違反報告)
Takataka(プロフ) - 続きが気になって…お楽しみをありがとうございます (2019年4月10日 22時) (レス) id: e0f897fd84 (このIDを非表示/違反報告)
リリィ(プロフ) - 由希さん» ありがとうございます！続きは次枠でお楽しみくださいませ☆ (2019年4月10日 22時) (レス) id: 79af705402 (このIDを非表示/違反報告)
由希(プロフ) - 早速読みました、続き気になります、更新楽しみにしてます (2019年4月9日 23時) (レス) id: 8944fa1049 (このIDを非表示/違反報告)
リリィ(プロフ) - Takatakaさん» いつもありがとうございます！コメントいただけるとすごく嬉しくて励みになります！隆ヒーロー…隆弘っ！早く助けに来てね★ (2019年4月8日 21時) (レス) id: 79af705402 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リリィ
| 作成日時：2019年2月25日 8時
