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私はバランスを崩して座り込みながらも、
朱里さんの足元にあった
大きな袋を抱え込んだ。
朱里「さすが、敏腕マネージャーってこと？」
座り込んだままの私の髪を握って、
私に視線を合わせるようにしゃがみこんだ朱里さん。
朱里「そういうの、すごいムカつく。」
ざくりと、また耳元でした音と共に、
パラパラと落ちる髪。
衣装を抱えたままの私は
身動き1つできなかった。
その時パタパタとこちらに近づいてくる足音。
朱里「またね、Aちゃん。」
朱里さんは
カシャンと私の目の前にハサミを落として、
近くに停めてあった車に乗り込んで
駐車場を出ていった。
さ「Aっ！」
呆然とそれを見送っていた私に届いたさくらさんの声。
さ「Aっ、大丈夫？」
「…あ、さくら、さん。」
さ「大丈夫なのっ！？
っ髪…どうし、頬も…」
驚いた顔のさくらさん。
「これ…届ないと…」
立ち上がろうとしても、
うまく足に力が入らない。
ごめん、とりあえずこれ、
届けてくる。
またすぐ来るから、
と私から衣装を受け取った
さくらさんが私に背を向けて走って行った。
「全部…。
私の…せい？」
自分の口から出たその言葉が
頭の中で何回も何回も繰り返される。
ス「速水さんっ。大丈夫ですか？」
座り込んだままの私のもとに来てくれたのは、
スタッフ仲間の後輩だった。
ス「さくらさんとそこで会って。
立てますか？」
私の腕をとって立たせてくれる。
「…あ、ごめんなさい。
大丈夫。」
ふらつきながら自分の足で立って、
やっと頭が働いてくる。
「…あ、ステージ、何分おしてるのかな。
行かなきゃ、私。」
インカムから情報が流れてる。
バタバタと動き始めたバックステージ。
ス「実彩子さんと千晃さんの支度ができ次第、
開演です。
たぶん、あと5分くらい。
もう、他のメンバーはスタンバイしてるみたいです。」
「わかった、ありがとう。」
パラパラと不揃いになった髪を
なんとかまとめて誤魔化す。
とにかく今は、
仕事をしなきゃ。
開演は数十分遅れで始まり、
アンコール前に席を立つ人もたくさんいた。
それでも昨日と同じ公演内容を、
何もなかったかのようにこなし、
無事にその日のステージは終わった。
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リリィ(プロフ) - ao.aoさん» ありがとうございます！応援しただいて嬉しいです☆続編も楽しんでいただけたら嬉しいです☆ (2019年2月26日 14時) (
レス) id: 79af705402 (このIDを非表示/違反報告)
リリィ(プロフ) - idmさん» ありがとうございます！5も公開しました。引き続きお楽しみいただけたら嬉しいです☆ (2019年2月26日 14時) (レス) id: 79af705402 (このIDを非表示/違反報告)
idm(プロフ) - 更新いつも楽しみにしてます！！続編も楽しみです(^^) (2019年2月23日 18時) (レス) id: 8b61c6c3c0 (このIDを非表示/違反報告)
ao.ao(プロフ) - 更新、楽しみに待ってます！ (2019年2月22日 22時) (レス) id: c44633c2f8 (このIDを非表示/違反報告)
リリィ(プロフ) - Takatakaさん» コメントありがとうございます！色んな捉え方、ありますねー☆そこまでちゃんと読んでもらって嬉しい限りです☆ (2019年2月22日 8時) (レス) id: 79af705402 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リリィ
| 作成日時：2019年1月1日 14時
