歩む道。3

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結婚。


それって何？


一緒に住み始めて、
すごく楽しくて。
忙しい中でも一緒に過ごす時間が増えた。



同じものを食べて、
同じベッドで寝る。


同じシャンプーを使うし、
洗濯物だって一緒に洗う。


結婚、
したら。
私達は今と何が変わるのだろうか？




西「そんなに考え込まないでよ。」



ずっと一緒にいたい。
でも結婚って、
よくわからない。



そう西島さんに伝えると、
少し寂しそうに笑って、
そっかと一言だけ言った。




西「じゃあ、次の質問！

好きな男のタイプは？」


明るい声で西島さんが言う。
いつの間にか私の近くに寝転がっていて、
下から見上げられる。



「んー、タイプかぁ。

優しくて、かっこよくて。

真面目で、努力家で。
ちょっとヤキモチ妬きで。


歌とダンスがすっごく上手な
仕事人間、かなぁ。」



だって、
西島さん以外、思いつかない…。



そう答えると、



西「それ、俺？」



と笑う西島さん。


「そうかもしれないし、
そうじゃないかもしれないですよ？」



と私も笑う。




西「じゃあ次の質問。


いつから、
今の彼のこと好きだった？」



「え…？」



西「なんで今日…、思い出したの？」



一瞬なんのことを言っているかわからなかった。



西「様子がおかしかったのはそのせい？
寝不足なだけじゃなかった？」



真面目な顔になって
質問を重ねる西島さん。



「私…。

もしかして、なんか変なこと言いました？」


そう言いながら、
さっきの打ち上げを思いだす。


実彩子さんと隣同士
仲良くで飲んでるのが私の席からも見えた。

二人とも穏やかな顔で、笑いながら。




なんか、すごい、嫌な気分。



この感情を、
嫉妬と呼ぶことくらいもう知ってる。



わかってる、
そこに恋愛感情はもうないってわかってるのに、
こんなに波打つ心。


どうせなら、
見えないところで飲んでくれればいいのに。
って気持ちをアルコールで流し込む。



いい飲みっぷり。
速水ちゃんがそんなに飲めるなんて知らなかった。


とグラスが空くたびに、
勝手に飲み物が頼まれて目の前に置かれる。


隣の人がやけに近いな
なんて思いながらも、
近くにいるスタッフさんたちの話も
聞いてるフリで、
全然耳に入っていなかった。


どのくらい飲んだかわからなくて、
頭の中がふわふわして。


隣の人に肩を組まれても、
どうでもよくなってた。

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