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「西島さんっ！」
私の声が聞こえてるはずなのに、
どんどん歩いて行って、
控室に入る。
でも、そのドアを閉めないのは
入っていてもいいよっていう合図。
私は中に入りそっとドアを閉め、
鍵をしめた。
はぁと、ため息をついて
ソファに座り頭を抱える西島さん。
イライラしてるような素振りで
自分の髪の毛をわしゃわしゃと掻き混ぜる。
「どうしました？」
私は西島さんの正面にしゃがんで、
下から覗き込む。
西「…なんでもない。」
「わけ、ないですよね。
無理には聞きませんけど…。」
話し出そうとしない西島さんの
隣に座り、
「はい。」
そう言って自分の膝をぽんと叩く。
西「は？」
意味がわからないというふうに
私を見る西島さんの体を引っ張って、
頭を膝にのせる。
西「ちょっ…、なに？」
「何って膝枕です。
はい、目を閉じてください。」
サラサラの髪の毛に指を通しながら、
頭をなでる。
「少し寝てください。
今は何も考えないで。
頑張りすぎなんだから…。」
何も答えない西島さん。
でも、体からふっと力が抜ける。
西島さんの頭をなでながら、
彼の戦う世界の厳しさを思う。
結局は、結果。
それが出なければ、次はない。
結果はすぐに目に見える数字になって
突きつけられるだろう。
自信作だと言ってるし、
内容も申し分ないと思う。
今までにない、
西島さんの魅力がたくさん詰まった
みんなへのギフトなのに。
きっと、怖いんだ。
「私、西島さんの作品、大好きですよ？」
ぼんやり前を見ながら呟く。
私より広い背中が今日は少し小さく感じる。
頭を撫でてない方の手を
ぎゅっと掴む力を思うと、
寝てはいないのだろう。
西「…ありがと。」
「頼りないかもしれないけど、
たまには頼ってくださいね。」
それから何も話さずただぼんやりと過ごした私達。
そして、30分後、
少しすっきりした表情の西島さんは
西「行ってくる。」
そう言って笑って、
控室を出ていった。
強いようで弱くて、
自信があるようで、ホントは繊細。
そんな彼を支えることがてきる
私でありたい。
だからやっぱり、
今はまだメールのこと、
言えない。
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リリィ(プロフ) - loversoul5296さん» うれしいコメントありがとうございます！同じ西島さん像を共有できて嬉しいです☆この先もよろしくお願いします！ (2018年10月14日 22時) (
レス) id: 79af705402 (このIDを非表示/違反報告)
リリィ(プロフ) - ao.aoさん» コメントありがとうございます！3もスタートしましたので、これからも楽しんで頂けたら嬉しいです！最高にいい！の言葉、すっごく嬉しいです☆ (2018年10月14日 21時) (レス) id: 79af705402 (このIDを非表示/違反報告)
リリィ(プロフ) - くまさん» いつもありがとうございます！頑張ります☆ (2018年10月14日 21時) (レス) id: 79af705402 (このIDを非表示/違反報告)
loversoul5296(プロフ) - 凄く引き込まれますね。しかし切なすぎて苦しすぎて。そんな西島さんすらかっこよすぎて(笑)現実の西島さんがどんな恋愛するのかわからないけど、リアルな西島さんに大切にして貰える女性はきっと素敵な人だろうなって。完全に私の中の西島さんはこの西島さんです(笑) (2018年10月14日 0時) (レス) id: a5209292a1 (このIDを非表示/違反報告)
ao.ao(プロフ) - いい！いい！最高にいい！幸せになってもらいたいです更新楽しみにしてます。 (2018年10月13日 11時) (レス) id: c44633c2f8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リリィ
| 作成日時：2018年8月21日 15時
