歩む道。

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そして。
事務所について、西島さんと別れる。


マネージャーだけの打ち合わせの席で、
新年の挨拶と同時に紹介された新人さん。


村「村上ゆりかです。よろしくお願いします。」


チ「村上さんはしばらく
AAAのサブマネについてもらうから。

みんなよろしくね。」


とチーフが言う。


自己紹介を終え、
メンバーの集合場所となってる
会議室に移動する時にチーフに呼び止めらた。


チ「速水、ちょっといい？」


「はい。」


チ「あの子、偉い人の知り合いのお嬢さんなんだって。どこまでできるかわからないけど、
様子見てやって。」


「はい。わかりました。」


チ「それから。

にっしー本人から、報告もらったよ。」


「…はい。すみません…。」


チ「なんで謝るの。私自身は反対でもない。

ここのところのにっしーは
すごく良い結果を出してて、
それは速水のおかげでもある。

でも、色々と気をつけること。
あと、あまり人には口外しないこと。

言いたいこと、わかるよね。」


真剣な顔で、私を見てるチーフ。
言いたいことは、すごくよくわかる。


「はい。」


チ「じゃ、他に何も言うことはない。
今年はにっしーにとっては勝負の年だからね。

頑張ろう！」

ポンと背中を一つ叩いたチーフは
私より一足先に部屋を出ていった。



その後、集合場所へ向かう途中で、
村上さんに話しかけられる。


村「速水さん、ですよね？」


「あ、はい。」


先に出たはずの村上さんが、
どうしてここにいるのか不思議に思ってると。


村「私、西島さんに近づきたくて
マネージャーになったんてす。」



「…え？」


村「だから、覚悟しておいてくださいね。」


言われたことが一瞬
理解できなかった。


西島さんに近づきたくて…？
覚悟…？


彼女は、きれいな微笑みを浮かべて、
立ち止まった私の前を歩いて行った。


さ「何あれ…。」


私の後ろにいたさくらさんも驚いていた。


さ「気にすることないよ。

西島さんはAが大事なんだからさ。」


行こ、
と私の背中を押してくれるさくらさん。



落ち着いたかに見えた私達だったけど。


まだまだ、運命の神様は
私に意地悪なのかもしれない。



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歩む道。
1枠目終了です。
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