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西「だめ…なわけ、ない。

でも、


ほんとにいいの?」


西島さんは
びっくりした顔で、
私を見てる。



「いいのって…。


西島さんが言ったのに。」



西「そうだけど!

ちょっと、車、停めて。


あ、あそこ。
ほらっ!」



「えっ、はい。」



私は車を路肩に停める。


西島さんが、
ハザードをつけてくれて。
私に向き合う。


「こんなとこじゃ、
人に見られちゃいますよ。」



西「それよりっ!
ほんとに、いいの?

ゆっくり決めていいんだよ?」


私の手を握る
西島さん。


「西島さんが、私と…


ううん。


私が、
たかと一緒にいたいの。

だから。


よろしくお願いします。」


ペコリと頭を下げる私。


西「ああー!!

もうっ!
なんで家で言わないの?

抱きしめたいのに、キスしたいのに、
ここじゃできないじゃん!」


なんだか悔しそうな西島さん。



「確かにここじゃあ…


できないですね。


でも、その話しなくても
家でいっぱいキス、
してきたし。」


そうだった…と
顔を見合わせて
笑い合う。


「少しずつ、
荷物運びますね。

あんまり、
今と変わらないかもしれないけど」


と言う私に、


西「変わるよ。」


と西島さんは言う。


「え?」


西「ただいま、と、おかえり。


ちゃんと言おうね。
二人の部屋になるんだから。」



「ただいま、と、おかえり…。」


私達はまた、
顔を見合わせる。


一人で暮らし始めてから。
私も、多分西島さんも。


お互いにそういう言葉を
日常的に言わなくなって久しい。


付き合うようになって、
時々その言葉を口にしてたけど。


でも。


それが、日常になるんだね。


ただいま。
おかえり。
おはよう。
おやすみ。


その言葉で挨拶しあえる
ようになる。


一日の始まりも終わりも、
西島さんと一緒だ。


西「ありがとう。A。

ほんとはまだ、
早かったかなって思ってた。


自分の気持ちだけ押し付けてたのかもって。」


私は首を横に振る。


「今朝、西島さんのとこに行く前に、
両親のお墓に行ってきました。


私は私の道を歩くって、
決意表明してきたの。」


西島さんは
今度は俺も一緒に行って、
ご両親に挨拶しなくちゃな、

と私の頭をくしゃっと撫でた。

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作品ジャンル:恋愛
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- こんばんは(*^^*) 夜遅くにすみません...。 URL貼ってくれてありがとうございます。 これですぐに読みに行けます。 (2019年1月4日 1時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
リリィ(プロフ) - 秋さん» コメントありがとうございます。言われてみれば…そうですね。リンク貼ってみます☆ご指摘ありがとうございます。 (2019年1月2日 17時) (レス) id: 79af705402 (このIDを非表示/違反報告)
- また続けてのコメントですみません...。 いきなりこんなことを言ってしまいすみません...。 (2019年1月1日 20時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
- 続けてのコメントですみません(>_<) それならこの物語の説明の所にURLを貼っては どうでしょうか? この物語を読む前にURLから大好きな人は。 にすぐに行ける様に。 (2019年1月1日 20時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
- こんばんは(*^^*) はじめまして。 いきなりすみません...。 今物語の説明読んでいて思ったのですが...。 この歩む道。のお話の前に大好きな人は。 ってのがあるんですよね? (2019年1月1日 20時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:リリ | 作成日時:2018年7月5日 7時

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