歩む道。

12 side Nissy ページ12

貪るように、
唇を喰み、
舌を絡ませ、
口内をなぞる。



キスの合間に漏れるAの甘い声。


俺にしがみつくAの手の感触と
震える体。


俺はAをベッドに押し倒した。



西「抱いてもいい？」


うん、と一つ頷いたAが
俺の頬に触れる。


その指先が少し震えていて。


西「怖い？」


と聞けば、
ふるふると首を横に振って、



「嬉しいの。」



と泣き笑いのような表情を浮かべる。


俺はAのその手を握り、
俺の心臓のあたりに置く。


「…あ、すごい、

ドキドキ、してる。」



西「俺もホントは余裕無いかも…。」


もうとっくに、
理性なんて吹っ飛んでいたのかもしれない。



Aと唇を重ねながら、
服の上からそっとAの膨らみに触れる。


「…あっ…んっ！」


ぎゅっと目を閉じて眉を寄せてるA。


西「俺を、見て？」


「は…い。」


肩を上下させて荒い呼吸を繰り返してても、
俺の言うことに従順なA。



そのまま目を逸らさず、
Aの素肌に触れる。


時折Aが発する甘い声が俺の頭の中を
侵食してく。


声が出るのが恥ずかしいのか、
片手で口を塞ごうとするA。


西「それしちゃだめ。」


「や…だ。はずか、し。」


西「俺しかいない。」


「で…もっ、」


そういうAの顔の両側に手をつく。


西「そんなこと考える余裕、あるんだ。」


中途半端にまとわりついてたカーディガンも、
着ていたものを全て俺の手で取り去る。


「恥ずかしいから…、
あんまり見ないで…。」


自分も着ていたTシャツを脱ぎ捨てる。



肌と肌が触れ合うだけで、
たまらなく、気持ちいい。


色白のAの肌に触れるたびに、
赤く染まっていく。


Aの顔から、
いつものかわいらしさが消えていく。


もっと、もっと、
俺に委ねて。

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