赫との出会い ページ3
??「なんで覚えてないんだよ…」
「え…っと、どなたですか…？」
??「はぁ…俺はぐちつぼ！アンタ昨日の夜のこと本当に覚えてねぇの?」
昨日の夜…？確か会社の飲み会に連れて行かれて、酔っ払った状態で帰ってきて………
「うーん………あ」
gt「お、思い出した？」
そうだ…あれは確か…
────────
「あの上司…こんなに呑ませやがってぇ…」
ふらふらとした足取りで歩く。思考も纏まらないし視界も少しぼやけている。
眠気がピークだがなんとか意識を保って帰路についていると
ぐちゃ
不意にそんな音がした。
反射的に音が鳴った方を向くと、そこは路地裏だった。そこには血塗れの男が立っていて、足下には人…？らしきもの。
その血塗れの男は長身で…後は暗闇も相まって、ぼやけた視界ではよく見えない。だがそんな状態でもよく見える男の瞳は““赫””だった。
「え…あ、え？」
gt「ヤバ」
あまりの衝撃に私はその場に立ち尽くしていた。
酔いが回りきった頭がすーっと冷えていく。
gt「ねえアンタ、俺を匿うか、今ここでアレみたいに死ぬか、選びな。」
「あ、えっと…」
gt「早く。死にたいの？」
長い爪が首に食い込む。
「あ…か、匿う、匿うから離して」
gt「ん。じゃあ家連れてって」
そうして自宅へ帰ってきた。何なんだコイツは。
話は通じそうだしまあ大丈夫…なのか？
gt「あー、腹減ったわ、アンタのせいで食い損ねたし」
「何、お腹すいてんの？今からなんか作ろうか？てか名前は？」
酔いもあってか謎に受け入れてもてなした。何やってんだ私。
gt「ん？俺？ぐちつぼ。てか作ってくれんの？」
「いいよ、簡単なものだけど」
そうやって料理振る舞って…そこから記憶無いな
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作者名：山茶花 | 作成日時：2023年10月29日 0時
