気になるあの子。

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平昌に移動し、Aはこれから生活する宿舎に着いた。部屋は男女別で3〜4人の相部屋となっているが基本的には、仕事に支障が無く自費であれば外に泊まることも可能である。

相部屋になった人たちに挨拶をし、各々のスペースを決める。修学旅行のようで楽しそうではあるが、気を使うことが多くあるのだろうと思うと少し不安も芽生えた。


「さて、会議室に移動しようか」


着いてからは、やることが多くある。
食事を振舞う食堂や調理室の掃除、環境確認、市場の下見、食器類の消毒。

グループ毎に割り振られた役割をこなした。


この1週間は8時半〜18時の時間内での作業だったが、これから選手の入村とともに朝昼晩夜の料理準備・提供・選手監督との意見交換がある。


『へ、明日からもう入る選手が居るんですか…？』

入村式も、開会式も、まだ1週間以上は先なはず。


「もう明日だよ！ジャンプとカーリングの選手は開会式前に試合があるから一番早く来るんだってば！忘れてた？」

『そんなこと、聞いた気がする…』

「ほら、気合い入れてくよ！」

『は、はい…！』



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