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幸村妹の憂鬱:番外編1~誕生日~ ページ25

『Happy Birthday、精市』


パーンッとクラッカーを鳴らす。


精市が学校から帰ってきたのだ。


幸「え、な、何?」


『喜べ兄よ。妹が祝ってやったぞ。』


使い終わったクラッカーを床に投げる。


幸「いきなりだね。

でも嬉しいよ、ありがとう。
あと床にモノを投げ捨てない。」


使用済みクラッカーを拾う精市。


『まぁ、精市。今日は色々やってあげる。』


幸「え?」


『鞄貸して。』


頭に?マークを浮かべなから鞄をくれた。


『マフラー。』


手の平を前に突き出す。


着ているマフラーを貸せということだ。


それを理解したのか、精市はマフラーを外して手渡してくれた。


『よし。』


その二つを持って精市の部屋に行き、それらがいつも置かれている場所に置く。


それを追いかけて来たのか精市もやって来た。


幸「どうしたの?いきなり。」


心底心配そうに私を見てくる精市。


何だその目は。


妹が折角優しくしてあげているのに。


『?誕生日だから。』


幸「誕生日だと俺に優しくしてくれるの?」


『これしかできないし。』


少し俯いて言う。


幸「(何……嬉しすぎる…)」







『ケーキもあるよ。』


幸「へぇ。それは凄いね。」


精市が着替えた後リビングに連れていき、テーブルの上に乗っているケーキを見せる。


幸「!随分本格的だね。」


定番のイチゴのケーキなのだが、板チョコに【精市お誕生日おめでとう!】と白いチョコペンで書いてある。


手書き感満載。


『作った。』


幸「作ったの!?」


『うん。』


幸「一人で!?」


『違う。丸井と。』


幸「(ピクッ

…まぁいいや。ありがう。

丸井の弟の家行ったんだね〜(ぎこちない笑顔)」


『うん。手伝ってって言ったらいいよって。』


どうした精市。


主に目の周りに影がさしてるぞ。


幸「2人で?」


『うん。

あ、途中からブン兄が手伝ってくれた。』


幸「…あ、あぁ、そう。



まぁ、今日は本当にありがとう、A。」

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アノイ(プロフ) - 詩音さん» 読んで頂きありがとうございます!これからも更新頑張ります!よろしければ新作のほうも宜しくお願いします! (2016年5月5日 21時) (レス) id: ae98bc0b7e (このIDを非表示/違反報告)
詩音 - とても面白いと思います!!これからも頑張って下さい!応援してます!! (2016年5月5日 21時) (レス) id: 859ef37649 (このIDを非表示/違反報告)
アノイ(プロフ) - まよさん» 読んで頂きありがとうございます!これからも更新頑張ります!マイペースのろのろ更新ですけどw (2016年5月5日 18時) (レス) id: ae98bc0b7e (このIDを非表示/違反報告)
アノイ(プロフ) - 朱風さん» 読んで頂きありがとうございます!これからも更新頑張ります! (2016年5月5日 18時) (レス) id: ae98bc0b7e (このIDを非表示/違反報告)
まよ - とっても面白いと思います!!更新頑張ってくださいね。 (2016年2月28日 23時) (レス) id: 2175614ade (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アノイ | 作成日時:2014年8月5日 21時

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