幸村妹の憂鬱:22 ページ24
*
しばらくそうやって楽をして移動していると、テニスコートが見えてきた。
『練習中なのに銀髪はいいの?』
?「うお、急にタメできたのぅ。
てか、銀髪って俺の事…………
まぁえーか。
サボりじゃよ、サボり。
幸村の妹はこんな中学生になったらあかんぜよ?」
『なんない。』
?「んで、お前さんを幸村に届けたらどさくさに紛れてなに食わぬ顔で練習に戻るんじゃ。」
『うっわ。』
?「なんて、言っとる間にもほら、コートの入口じゃよ。」
降ろしてくれた。
中では部員たちが練習をしている。
多いな。
『…精市は?』
?「あそこじゃ。」
銀髪が指差す先に、ド素人の私から見てもひときわうまい奴らの集団。
その中に、私と同じ髪色の人物が一人。
『あ、いた。』
ついでにブン兄も見つけた。
仁「呼ぶか?」
頷く。
私は大声を出すキャラじゃないからな。
仁「おーい、幸村ー!お前さんの妹が来ちょるぜよー!」
『!?』
な、余計な事を………!
精市を呼んでくれればいいだけなのに。
精市を含めテニスコートの中にいる人たちが一斉にこちらに注目してくる。
『げ………』
この後の騒動が予想できた私は、銀髪の後ろにしゅっと隠れた。
「え!部長の妹だって!」
「見てみたい見てみたい!」
「うわっ!そっくりじゃん!」
「何故仁王先輩と……?」
「性格はまるで違う可能性……88パーセント。」
「かわいっ!」
「え!?噂の妹ちゃんじゃん!うわっ、あと何年かしたら絶対ナンパしに行く!」
「幸村先輩の妹!?」
なんか変なのも混じっていたが、とりあえず大騒動。
すごい人数のテニス部員に囲まれた。
幸「A?どうしてここに?」
精市もやって来た。
『…精市お弁当忘れたでしょ…………』
銀髪の後ろに隠れながら、紙袋に入れて持って来たお弁当を差し出す。
幸「え?本当に?気付かなかった。
ありがとう、A。」
ポンポン、と頭を撫でられるが嬉しくもなんともない。
それどころか人前でそれは止めて欲しい。
真「うむ、美しい兄妹愛だな。」
ギャラリーの間から現れたのは、真田さん。
『あ、こんにちは。』
真「久しぶりだなA。」
相変わらず老けてる。
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アノイ(プロフ) - 詩音さん» 読んで頂きありがとうございます!これからも更新頑張ります!よろしければ新作のほうも宜しくお願いします! (2016年5月5日 21時) (レス) id: ae98bc0b7e (このIDを非表示/違反報告)
詩音 - とても面白いと思います!!これからも頑張って下さい!応援してます!! (2016年5月5日 21時) (レス) id: 859ef37649 (このIDを非表示/違反報告)
アノイ(プロフ) - まよさん» 読んで頂きありがとうございます!これからも更新頑張ります!マイペースのろのろ更新ですけどw (2016年5月5日 18時) (レス) id: ae98bc0b7e (このIDを非表示/違反報告)
アノイ(プロフ) - 朱風さん» 読んで頂きありがとうございます!これからも更新頑張ります! (2016年5月5日 18時) (レス) id: ae98bc0b7e (このIDを非表示/違反報告)
まよ - とっても面白いと思います!!更新頑張ってくださいね。 (2016年2月28日 23時) (レス) id: 2175614ade (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アノイ | 作成日時:2014年8月5日 21時