花びらが８枚 ページ9
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葵「お弁当箱あった！」
『？この手ぬぐいと簪くれるの、かな？』
お弁当箱はよくわからない模様が描いてある手ぬぐいに包まれていて、その結び目には椿の蕾の綺麗な簪が刺されていた
簪を手にとって空に掲げてみる
葵「きれー！」
『あげようか？葵に似合いそうだよ』
葵「いいの⁈」
キラキラした目でこっちを見てくる葵、ぐうかわ…
手ぬぐいもほどいて広げてみた
『なにこのミミズが這ったような模様…』
葵「だれからもらったの？」
『わかんない…もしかしたら結構なお金持ちのあやかしだったのかな』
この簪高そうだし…
葵「へあ⁈ぬのが動いてる！」
『へ？』
私は手ぬぐいをパッと離ししがみつく葵を抱きしめた
手ぬぐいはやがて四隅が引っ張られたようにピンと張った。まるで大きなお札が目の前に突きつけられているようだ。
葵「おかあさん…！」
『な、んだこれ…』
さすがの私も瞬きすらできずに戸惑っていると、ミミズ模様がその綿布の上で蠢き、一点に集まりだし、巨大な黒塗りの丸を描いた…
かと思うといきなりその黒丸がパンと弾け綿布の上から飛び出しまるで墨を浴びせかけるように私たちの視界を暗黒に塗り潰す
視界の暗黒を意識した直後、私は不意に足を踏み外したかのような落下の感覚に見舞われた
音もなく、温い暗黒の水の中に突き落とされたような衝撃が、体に感じられた
視界の先には自分の娘、葵が必死にもがいているのが見える
『！葵！』
必死に葵の方へ手を伸ばししっかりと抱きしめると、遠くに見えた一つの光に手を伸ばした
せめて葵だけは守らないと…！
意識が途切れそうになった時、何かに腕を掴まれ強く引き上げられる
＿＿＿＿ようこそ隠世へ、僕の花嫁殿
耳元で誰かが私に囁いた
聞き覚えのある、あの鬼の面のあやかしの低い声だった
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あお(プロフ) - こんこんだった、誤字です (2020年1月21日 0時) (
レス) id: 03cb9b6635 (このIDを非表示/違反報告)
あお(プロフ) - とても面白いですが、襖は叩きませんし叩けません（28話のこと。）襖を叩くのはマナー違反です。そとから「失礼致します」など一声かけるのが宜しいとされていますよ！それを知っていてこういう表現にしたならすみません、ただ襖はカンカンではなくふごんふごんかな笑笑 (2020年1月21日 0時) (レス) id: 03cb9b6635 (このIDを非表示/違反報告)
ミユ(プロフ) - 薺(なずな)さん» そう言っていただけると嬉しいです！これからも頑張ります！ (2019年2月8日 23時) (レス) id: a80ddc31a2 (このIDを非表示/違反報告)
薺(なずな)(プロフ) - 面白いです！葵ちゃんすっっごくかわいい！！！ (2019年2月8日 21時) (レス) id: a57ad3629f (このIDを非表示/違反報告)
ミユ(プロフ) - 咲くやさん» ありがとうございます！がんばります！ (2019年1月30日 16時) (レス) id: a80ddc31a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミユ | 作成日時：2019年1月4日 18時
