【あやかしお宿に嫁入りします】津場木史郎の孫とひ孫

花びらが２枚 ページ3

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「ほ、本気でその子を引き取るつもりなのか⁈」

「や、やめときなさいAちゃん！」





黒い着物を着たおばさん…お姉さんと言った方がいいのだろうか…？まぁいわゆる親戚のおばさんやおじさんが必死になって私を止めている、何故…？





『でも…』

葵「…。」ギュ





私のスーツの裾を葵は強く握っている、不安…？なのだろうか…





『この子が、１人で寂しそうにしてたから…昔の私…捨てられた私に似ていたから』

「…Aちゃん…」





親戚の方には私があやかしが見えることを知らない、それ故に私には親に捨てられた容姿端麗で頭がよくて(抜群にいいわけではないが)良い子というレッテルが貼られている





その日の葬式はどんちゃん騒ぎで終わった





せわしなく過ぎていく時間に祖父が死んだと実感できる時はなかった





あの人何回殺してもどこかで生きてそうだし…





葵「…おかあさんはなんでわたしをひろってくれたの？わたし、へんなこだよ？」

『うーん…実は私も変な子だったりして』





葬式が終わった後周りには誰もいない





私はなぜかその辺をうろうろしてた手鞠がっぱを指差した





『ね、あれ見えてるでしょ？』

葵「⁈な、んで？」





葵はすごく驚いた顔をして私を見ている、いっそのことあれもバラしちゃうか





『ねぇ、これからすごいこというけど、私をひとりにしないでくれる？一緒にいてくれる？』

葵「…うん！絶対ひとりにしない！」





約束！と言って葵が差し出した小さな小指に私は小指を絡めた





『実は私、鬼なの…』

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