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『……』
夫となる欄は全て埋まっていて、残すは妻になる欄のみ。
人間驚くと声が出ないって本当だ。
手も微かに震えているのがわかる。
偽物でもなく、本物の婚姻届だ。
「信じて待っていてくれてありがとう」
婚姻届から広臣に視線を移す。
でも、涙で視界が歪んで広臣の顔がぼやけて見えない。
もっともっと先だと思っていた。
10年くらい。
それくらい、覚悟をしていた。
だから余計に驚いてしまった。
「どんなときもAがそばに居て、支えてくれたから。
いつも全力で俺の夢を応援してくれたから。
だから、夢だったドームツアーも、ソロデビューも、
ソロソングを映画で使ってもらうことも
ソロツアー開催することも全部叶えることが出来た」
『っ…』
ううん、私何一つ、広臣にしてやれることがない。
スタッフでもなく、製作者でもなく、メディア面では何一つしてやれない。
ただ、応援することしかできない。
それしかできないから、ただずっと応援していた。
例え、どんなに周りに批判があったとしても
全世界が広臣を非難しても、私だけは絶対に味方でいようとって。
それぐらいしかできない私を彼はそう言ってくれた。
彼の親指が涙を拭ってくれているけど
ぜんぜん間に合ってない。
さっき、彼が言っていたように
きっと、私の方が明日目腫れるかもしれない。
「夢を叶えたこの日、
出会った頃より歌手として、男として大きくなった今日、
誰よりも愛してるAに、愛の歌と一緒に本当のプロポーズさせて欲しい」
『……っ』
「この時計に一緒に時を刻んで欲しい」
時計の文字盤をそっとなぞった。
広臣。
私だって誰よりもずっと、広臣のことを愛してる。
愛を知らない私に愛を与えてくれた存在。
信じることを教えてくれた存在。
人生を変えてくれた存在だ。
「今度は俺がAの1番の夢を叶えたい。
…いや、叶えさせて欲しい」
��将来子供に、結婚式のケーキはお母さんのがいいって言われたい��
「だから、これからもずっと側にいて欲しい」
当たり前だよ。
私はもう、広臣なしじゃ生きていけない人になってしまったんだもの。
後頭部を引き寄せられて、額と額が重なった。
「結婚しよう、A」
『っ…はいっ…』
私の返事を聞いて、嬉しそうに笑って
今までで1番幸せなキスをした。
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めい(プロフ) - あー、もう本当にキュン死するんですけど？！責任とっていただいても？！（臣と結婚する権利をください（何言ってるんだ。）） (10月23日 10時) (
レス) id: c746ec15ae (このIDを非表示/違反報告)
omigirl(プロフ) - ゆきさん» そんなそんな！恐縮です🥺そういって頂けてあなきみの2人も嬉しいことでしょう！！ (10月19日 21時) (レス) id: 22df992226 (このIDを非表示/違反報告)
omigirl(プロフ) - サラダ仕立てさん» ありがとうございました✨LASTSCENE記念も完結したので、これから準備していきますね！ (10月19日 21時) (レス) id: 22df992226 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - 書き方がうますぎて最高でした！！ (10月16日 18時) (レス) id: 9c6ed12c64 (このIDを非表示/違反報告)
サラダ仕立て(プロフ) - 最高でした😭次も楽しみにしてます！ (10月15日 23時) (レス) @page48 id: 06773b39d9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：omigirl | 作成日時：2023年9月10日 0時
