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新しいバイト先を調べられてるなんて思わなかった。
バイトを変えれば、もう会うこともないって簡単に考えてた。
先輩が来てくれなかったら私はどうなってたんだろう
「大丈夫？」
先輩が私の顔を覗き込む。
ドキンとして、その後ろめたさに目を伏せた。
「大丈夫です」
「そか」
突然 両手を引っぱられて「…えっ？！」ってなる。
次の瞬間 私の体は何の抵抗もなく持ち上がり、座り込む前の姿勢に戻ってた。
「…ありがとう、ございます」
初めて触れた先輩の体温。
「前のバイトを辞めたのはアイツから離れるためだった？」
「はい、」
「そっか」
“フラれたなら引き際は大事”
先輩のあの言葉が頭から離れない。
「…すみません」
「ん？」
「私、先輩があそこでバイトしてるって全く知らなかったんです。だから、」
だからストーカーしたわけじゃありませんから、…言えずに口ごもった。
「うん？」
「……だから、あの…」
ストーカーかそうじゃないか
それを判断するのは、自分じゃない。
「俺のバイト先、ダチでも知ってる人ヤツほとんどいねーよ？たむろされてもめんどいし」
「…」
「なのにAちゃんが知ってるわけないでしょ」
「…でも…、」
さっきのオトコは私の行動を知ってた。
それは調べようと思えば簡単だってことで
「なんで？なんか問題でもあった？」
私は問題あると思ったの。
だけど、その言い方と表情で
私のことなんて全く気に止めてないって分かる。
「…いえ、何でも」
ホッとした。
けど先輩の無関心さに傷ついてる私がいる。
「とにかく今日は家まで送んね」
「いえッ、もう大丈夫です」
「まだ待ち伏せしてるってことも考えられるし」
心配だから送ってくよ、そう言って先輩の手のひらが頭の上にポンと乗って
でも私は 反射的にその手をはねのけた。
「ぁ、…ごめんなさ、」
先輩の表情がわずかに曇る。
「いや、ゴメン」
気まずい沈黙。
こんなんじゃダメ。
ただの後輩にもなれない。
私はどうしたらいい？
「先輩」
「…ん？」
「やっぱりそこの植草駅まで送ってもらってもいいですか？」
「でも、」
「電車乗っちゃえば2駅ですし、東山駅に迎えにきてもらうよう家に連絡しますので」
私はちゃんと後輩でいられてる？
「それで、いい？」
「はい」
「…分かった、」
「ありがとうございます」
聞けない。
コワい。
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yuihibiki(プロフ) - ちょこたろーさん» 人それぞれですよね。さまざまな出来事に対しての感じ方も受け取り方も、私の書いたあいさつ文に当てはめる情景も。このオハナシがどんなリハビリになってるのかは分かりませんが、完結までもう少しお付き合いくださいませ。 (2019年11月17日 21時) (
レス) id: ecfd2b01ee (このIDを非表示/違反報告)
ちょこたろー(プロフ) - いつも読ませてもらってます。挨拶にある今の気持ちが、うなずけすぎて思わずコメントさせてもらいます。飲み込めていないことが多すぎてやっぱり正月から止まってる。流れはね頭で受け入れているんだけど心はねもう容量オーバーで。だからこのお話が私のリハビリです。 (2019年11月14日 15時) (レス) id: c8a1445fc4 (このIDを非表示/違反報告)
yuihibiki(プロフ) - さわさん» この大野先輩は主人公ちゃんにとってなかなかキツイよなあーって思いながら書いてますけど、しばらく？ずっと？こんな感じでいくことになりそうです(^_^;) (2019年11月10日 9時) (レス) id: ecfd2b01ee (このIDを非表示/違反報告)
さわ(プロフ) - きっとニヤニヤしてしまう展開が待ってるんだろうけど、主人公ちゃんの心が苦しそうで悲しくなります。大野先輩お願いしますよ〜。 (2019年11月9日 16時) (レス) id: 759a393a86 (このIDを非表示/違反報告)
yuihibiki(プロフ) - nyurika513さん» ありがとうございます（笑） (2019年11月2日 0時) (レス) id: ecfd2b01ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yuihibiki
| 作成日時：2019年9月23日 0時
