人見知り少女は多忙だそうで…？

25話 ページ26

丸「……花登？」




貴『あ、えっと、私もよく御菓子作るので何か手伝えないかと思って……。』




「……そうね！そうよ！私ったら何でもっと早く気づかなかったのかしら！
楓ちゃんならアイデアくれるじゃない！
もう是非お願いするわ！」




丸「え、そんなに？」


幸「じゃあ花登さん、これ」




幸村さんから渡してもらった紙袋の中からスポンジを取り出す。


一見普通だけどほのかに柑橘類の香りがする。




貴『……柚子…ですか？』



「流石ね、柚子の果汁を混ぜてあるのよ」



仁「食べる前に気づけるもんなんか？」



貴『香りがしたので…。いただきます。』



「…どうかしら？」



貴『香りのわりには柚子の風味が少ない気がします。』



「やっぱりそうよねぇ…」



貴『柚子は果汁だけでなく、すりおろして果肉も加えるのはどうですか？

あとは生地に使う砂糖を減らして
代わりに柚子の皮を砂糖付けした物を細かくカットして生地に混ぜて……いや生クリームに加えて生地に塗ったりデコレーションすれば目新しい物になるかも……？』



「……そうね、それ一度試してみましょうか

ふふっ今日はいい日だわ楓ちゃんと久々に会えたし、いい意見ももらえたし
ありがとう、完成したら真っ先に食べさせてあげるわ！」



貴『楽しみにしてます。
お客さんも増えてるみたいなので今日はもう失礼しますね。』



「本当にありがとう、また来て頂戴待ってるわ」




貴『はい、また来ます。

皆さんももう出ましょう？』




柳「……あぁ、そうだな」




そうしてガーベラを後にする。




私と店長とのやりとりを見て不思議に思ったのでしょう。




皆さん驚いた顔をしてました。




この後にされるであろう質問にどうやって答えましょうか。

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