第38話 肩から手を離して の段 ページ8
不破先輩に作戦だとバレるも、必死に動揺しないように隠しながら話す。
『私はただ、本をやった犯人を中在家先輩に教えただけですよ?』
きり丸「不破先輩。狙いってどいう事っすか?」
怪丸「ただAは犯人を教えただけなんじゃ・・・」
二人は頭の上にハテナを浮かべながら聞いてくる。
ちなみに図書委員のきり丸、怪丸、能勢先輩は私の左斜め前にいる。
不破先輩「久作は分かるかい?」
と、私の肩を軽く掴みながら聞く不破先輩。
いや、それよりそろそろ手を離してくださいよ・・・
久作先輩「んー・・・」
久作先輩は腕を組んで考えている。
すると、久作先輩は何かに気づいたように、あ!と言いながら拳で自分の手のひらをポンっと叩いた。
久作先輩「もしかして、Aは僕たち図書委員会と体育委員会から逃げる為にわざとこの状況にした。という事でしょうか」
な、なんで、分かったのー!!
不破先輩「正解! だろ?A」
と言い、私のもう片方の肩に手を乗せ笑顔で覗き込む。
『は、はい・・・』
ど、どうしよう。このままだと捕まって薬を・・・あのいかにも苦そうな粉薬を飲む羽目になっちゃう!!
きり丸「おぉー!さっすが先輩っすね。俺には全然分かりませんでした」
怪丸「僕も全然気づきませんでした〜」
ときり丸と怪丸は手をパチパチと叩きながら言う。
え、えーっと・・・
とにかく私は不破先輩の気をそらせる為にダメ元で話して見る事にした。
『不破先輩!』
不破先輩「な、何だい?」
少しびっくりしながら返事をする不破先輩。
『こんな呑気に話をしていてもいいんですか?今すぐにでも中在家先輩を止めないといけないんじゃありませんか??ここにいる人を見る限り図書委員長の中在家先輩の怒りを止めれるのは不破先輩しかいないと思います!!不破先輩がここにいる皆んなを率いいて止めないと大変な事になるかもしれませんよ!いいんですか!?いいんですか!それでいいんですか!不破先輩!!』
ハァ、ハァ。ギリギリ息がもった・・・
てか、よくこんなに言葉が出たな!自分!
きり丸、怪丸、能勢先輩は口を半開きにし目をパチクリさせながら驚いている。
不破先輩はと言うと私の肩に手を乗せたまま固まっている。
『不破先輩?』
呼びかけるが固まったままだ。
『不破先輩!』
第39話 不破先輩どうする? の段→←第37話 怒りの図書委員長 の段
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勘ちゃんに食べられたいお菓子🍡 - (*´∀`)👍 (2023年2月8日 14時) (レス) @page50 id: 5ad601e96f (このIDを非表示/違反報告)
ユリリン(プロフ) - タソガレドキ組頭さすが!今後の展開がますます気になります!引き続き健康に気をつけて更新してください。 (2020年9月16日 13時) (レス) id: 4f0d699f1e (このIDを非表示/違反報告)
しろくま(プロフ) - ユリリンさん» ご指摘、ありがとうございます! (2020年9月11日 21時) (レス) id: dcc7e5857d (このIDを非表示/違反報告)
ユリリン(プロフ) - 69話の兵助の兵の字が間違っていました。気をつけてください。 (2020年9月11日 20時) (レス) id: 4f0d699f1e (このIDを非表示/違反報告)
ユリリン(プロフ) - 今回も面白いです。続き楽しみに待っています。 (2020年9月9日 9時) (レス) id: 4f0d699f1e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しろくま | 作成日時:2018年1月3日 18時