私、今日から「忍たま」になります！～Part２～ (ページ45)

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第７０話連れ去った理由の段ページ45

時は少し遡り、Aが雑渡昆奈門に連れた直後に戻る。

～Aside～

さっき、傷つけるつもりはないって雑渡さん言ってたけど・・・

『雑渡さんでしたよね？私、連れ去られるのに昔トラウマがありまして・・・』

顔を覆う両手で私

『お、お願いです・・・私を元の場所に戻してください・・・』

と肩を震わせながら言う

雑渡さん「・・・哀車の術だね」

ギクリ

そう、五車の術の一つ哀車の術で相手の同情心に語りかけ連れ去るのをやめてもらおうと思ったのだが

雑渡さん「バレバレだよ。もっと忍術頑張ってね」

私の作戦は虚しくもあっさり敗れそのままどうすることもできず、脇腹に抱えられながら連れて行かれました。

しばらく経つと雑渡さんは周りは林に囲まれている一軒の家の前で止まり私を丁寧に下ろしてくれた。

下ろした瞬間、逃げようとしたが雑渡さんに首根っこを捕まれこれもまたあっけなく終了した

雑渡さん「少し話がしたいだけさ、それに逃げられないと思うよ。何せこの周りでも私の部下が見張ってるから。ほら中に入って」

そう言われ逃げる事を諦めた私は家の中に入り腰を下ろした。

その様子を見ていた雑渡さんも私と見合うように腰を下ろし話を始めた。

雑渡さん「私の名前は雑渡昆奈門。タソガレドキ忍軍の組頭をやっている」

『あ、私はAって言います』

あまりの丁寧な対応に思わず自己紹介をする

雑渡さん「あぁ、知ってるさ、最近忍術学園の一年は組に転入してきた忍たまだだろ？それに、薬が苦手だって事も知ってる」

苦手なものまで知られていて目をパチクリさせる

『え？なんで知ってるんですか？』

雑渡さん「この前、忍術学園が騒がしいと部下から報告があってね。様子を見に行ったんだ。その時に君が薬を飲みたくないが為に逃げていたから知ってるんだ」

あー、なるほど～

雑渡さん「因みに色んな他の城の忍者も見にきているようだったから多分その出来事を知っている忍者も多いと思うよ」

『な・ん・で・す・と？』

将来プロの忍者になろうとしているのに私の嫌いなものが知れ渡っているなんて・・・

雑渡さん「で、そんな君にタソガレドキ城の忍者、つまり私の部下にならないかという誘いをする為に連れてきたんだ」

『いやいやいや、また～ご冗談を～』

雑渡さん「冗談ではないよ。Aくんの記憶力の才能、それは忍者にとって需要が高いんだ」

『え？』