私、今日から「忍たま」になります！〜Part２〜

第４４話 勝負だ！ の段 ページ15

『ま・さ・か・こ・の・こ・え・は』

思わずの出来事で言葉がカクカクになってしまった上に首を声のした方に向ける時もカクカクになってしまった。

『食満先輩！！』

食満先輩の後ろにほかの用具委員のメンバーも見える。

浜先輩「ホントに誰かいたんだ」

富松先輩「Aが隠れている事に気づかれるなんて流石、食満先輩！」

しんべヱ・喜三太・平太「A、みーつけた！」

『えー・・・そんなぁ・・・』

思わず本音が溢(こぼ)れる。

食満先輩「A、とりあえず厨房から出てこい」

『あ、はい』

食満先輩の言う通りに厨房から外に出ようとしたらおばちゃんが声を掛けてきた。

おばちゃん「Aくん。ごめんね」

その言葉に反応して立ち止まり振り返る。

『いえ！ おばちゃんは約束守ってくれましたし、感謝してます！ 夕ご飯楽しみにしてますね』

おばちゃんに笑顔が戻ったのを確認し外に出る。

もう、逃げれないだろうなぁ・・・嫌だなぁ。薬飲むの嫌だなぁ。飲みたくないなぁ・・・

ダメ元で薬飲まなくてもいいようにならないか交渉してみるか。

目の前にいる食満先輩に交渉をしようと喋りかけようとした瞬間。食満先輩が驚きの発言をした。

食満先輩「A、勝負だ！」

『・・・・・はい？』

何と言いました？ 勝負だ？ 六年生の食満先輩が一年生の私に？

・・・・・

意味が分からん！！

浜先輩「け、食満先輩？ 勝負ってど言う事ですか？」

食満先輩以外の用具委員も私と同様困惑しているようだ。

食満先輩「俺と勝負をしてAが勝ったらこの場は見逃してやる。が、俺が勝ったらこのまま大人しく捕まってもらう」

『あ、あの、それって私不利じゃありません？』

富松先輩「確かに、一年生のAが六年生食満先輩と勝負しても結果は見えているんじゃ・・・」

そう。結果はもう見えてるんですが・・・

食満先輩「何、別に戦えとは言ってない。勝負内容はAに決めてもらう」

私が？

喜三太「食満先輩。何でわざわざ勝負するんですか？」

しんべヱ「勝負しないで普通に捕まえちゃえばいいんじゃないですか」

確かに・・・何でだろう？

食満先輩「・・・ま、それは気にするな」

「『(気になります！！)』」

けど、勝負内容は私が決めれるのはいいな。

その時私の目にしんべヱと喜三太が目に入った。

あ、そうだ！

しんべヱ・喜三太「？」

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