第７話 ページ9
〜バダップサイド〜
目を覚ますと、Aが倒れている。
まさか、また自殺を・・・？いや、違う、あちこちに痣があり、誰かが立ち去る音もした。
また・・・俺は、守れなかったのか・・・？
「A・・・」
震える声でAを呼び、抱きしめる。
何なのだろう・・・この感覚は・・・心臓が締め付けられるように痛い。目からは涙が溢れる。
涙が止まらない・・・。
「ん・・・バダップ・・・」
Aが目を開く、そして、守ってやれなかった俺を責めもせず、微笑みかける。
「すまない・・・守ってやれなくて、すまない・・・」
嗚呼・・・何故こんなにも情けない声が出るのだろう・・・。
「バダップ・・・ぅ・・・ぁ・・・怖かったっ・・・寂しかったっ・・・バダップ、怖い、怖いよ・・・」
ただ幼子のようにAは泣きじゃくる。俺には、抱きしめて頭をなでてやることしかできない・・・。
「バダップ・・・バダップは、裏切らない？」
不安げにAは俺を見つめてくる。
「もちろんだ、絶対に、絶対に裏切らない・・・」
「バダップ・・・バダップは、裏切らない？」
また同じ質問を繰り返すA。どうしたんだ・・・？
「ねぇ・・・裏切らない？バダップは、味方？」
「A、落ち着け・・・」
「ねぇ・・・答えて、答えてよっ・・・バダップは、私を裏切らない？ねぇ・・・」
怯えた声でまくしたてるA。瞳には、恐怖の色を映していた。どうすればいいのだろう・・・。こんな時、どうしたらAは安心してくれるのだろう・・・？
「しっかりしろ、A・・・俺は・・・俺だけは、Aを裏切る事はしない・・・。大丈夫、大丈夫だA・・・」
涙をこぼしながら、再び強くAを抱き締めた。Aは、必死に俺にしがみついて、泣いていた。
続く (更新停止中)
お気に入り登録で更新通知を受け取ろう
←第６話
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 5人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
亜理好 - 更新毎日楽しみにしています(・ω・)ノ (2013年7月9日 20時) (
レス) id: 77b079cbd1 (このIDを非表示/違反報告)
凪(プロフ) - ストーリーが切なくて涙が…！続きが気になって仕方ありません、更新頑張って下さい。＾＾ (2013年3月18日 19時) (レス) id: 869c491b44 (このIDを非表示/違反報告)
kiseki(プロフ) - 今回も面白かったです！続きが楽しみ( *｀ω´) (2013年2月9日 14時) (レス) id: 95f947e27f (このIDを非表示/違反報告)
アンズ♪ - とてもいい話です！頑張って下さいっ！！ (2013年2月5日 21時) (レス) id: 111e9b5583 (このIDを非表示/違反報告)
☆桜☆(プロフ) - いえいえ、作品読んでいただけてうれしいです！お互い小説の更新、頑張りましょうね！＾＾（了解です！＞kiseki (2013年1月3日 22時) (レス) id: 5805db674c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：☆桜☆ | 作成日時：2013年1月2日 19時
