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-りおんside-
こわい。
僕推しだって言ってくれてる子がまさか裏口から入ってくるなんて思ってなかった。
こんなのバレたらAに怒られちゃうしなにより迷惑かけちゃう。
僕が何とかしないと。
でも…
｢ねぇりおん？？？♡♡ねぇーっなんとかいってぇ？♡♡好きだよぉ？？♡♡｣
『え、あ…の………』
｢ねー、あいつらな事なんてどうでもいいからさぁ〜私と付き合お？？？♡♡♡｣
こんなハートまみれの女の子と話すことはできなかった。
話そうとしてもかき消され、勝手な解釈をされる。
正直、怖かった。
そんなことを聞きつけてか偶然か分からないけどAが目の前に。
割って目の前に入ってくれるAは心配そのもので1番真剣な顔だった。
僕は意気地無しだから立ち向かえない。
メンバーに話すことも、できるかどうか。
でもAは本当に強い。
昔に何かあったのは知ってるけどそれでも僕よりば全然強い。
男なのに情けないな…。
楽屋に戻ると早々。
カナ｢どしたりおん｣
『え…』
よく見てる…なぁカナタさんは。
まり｢なんかあった？｣
傍で聞いてたまりんさんも気づいて声をかけてくれる。
『あの…え、と……』
まり｢ゆっくりでいいよ｣
『え、と…僕さっき、裏口で僕推しの子が入ってきてるの見て、注意…したんですけど無理で…そしたらAさんが来て……戻ってていいって……』
まり｢そっか、辛かったな｣
カナ｢A、そいつと2人ってこと？｣
『はい』
まり｢あーおれ行ってくるわ｣
カナ｢ブチ切れたらやばいから早めにな｣
まり｢おう｣
あぁ、まりんさんもカナタさんも僕よりずっと強いなぁ。
カナ｢りおん。自分責めんなよ｣
『…え』
カナ｢俺だって強いわけじゃねぇし、自分のファンがこういうことしたら凹む。りおんが今、怖いとか悲しいとか思ってるんだったらそれは普通だからな｣
普通なんだ…みんな、思うんだ…
『あり、がとうこざいます…』
安心したらちょっとだけ涙が零れそうになった。
-まりんside-
りおんから事情を聞いてからすぐAの元に。
合気道を習ってたAなら女性なんてワンパンくらい強い。
だからブチ切れたら何するかわからん。
ブチ切れしたところなんて見たことないけど。
さすがにやばいかと思って影から話だけ聞いてみる。
まだ冷静。メンバー思いだなって。
口調が荒くなってきてるからそろそろブチギレるなぁ。
ここまで口悪いとこ毒舌だけど早々ない。
やばいな。
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作者名：コイキング | 作成日時：2022年2月6日 23時
