超能力姉妹《SPY×FAMILY》 (ページ7)

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03.筆記試験(1) ページ7

「アーニャ、ぴーなつたべたい！」
「アーニャ、わがまま、めっ！ちゃんとおやさいもたべて！」
「やぁーだぁーっ！」
「こらこら、二人とも喧嘩するな」

任務のために与えられた新しい名、ロイド･フォージャー。そして、孤児院で引き取った双子の姉妹、A･フォージャーとアーニャ･フォージャー。
普段あまり喧嘩はしないが、時々こうして争っている。

「Aがたべて！」
「Aはもう、ニンジンさんたべたもん」
「むぅ〜〜〜っ」

子どもの野菜嫌いはよく聞くが、このまま偏食に育てば、イーデン校での生活にも支障が出るかもしれない……そうすると、任務への影響も出るかもしれんな……ロイドは思った。

「(アーニャがニンジンたべると、せかいがへいわに……！！)」
「アーニャ、たべるよね？」

ずいっと、口元につけられるニンジンに、アーニャは目を閉じて覚悟を決めた。

「うっ……ぱくっ！」
「アーニャ、いいこ！」

にぱっと笑うAをみて、アーニャも嬉しくなった。ロイドはそんな2人のやり取りをみて、ほんとに仲のいい姉妹だな……と眺めていた。

「はい、アーニャ！」

"ご褒美のピーナッツ！"そう言って、自分の皿に乗っていたピーナッツを渡すA。アーニャは嬉しそうにピーナッツを頬張った。

「(Aのほうが、しっかり者なんだな…まぁ、イーデン校にさえ入れればどちらが入学してもいい)」
「(っ！！───アーニャが、がっこういけなかったら……Aと、はなればなれっ！！？)」

アーニャの百面相を見て、Aは心の中でアーニャに話しかけた。

『アーニャ、どうしたの？』
『がっこう！いっしょにいけなかったら、はなればなれになっちゃう！！！』
『え？』

すると、突然、アーニャは立ち上がり！

「ちち！アーニャ、べんきょーする！！」
「ん？ほんとか！(よしっ、やる気になってくれてる間に、色々覚えさせるぞ！！)」
「Aもやる！」
「偉いな、二人とも！どうしたんだ？急に？」

こうして、3人は勉強に勤しんだ───。

筆記試験当日───

「(頼んだぞA！アーニャ！……がんばれ！)」

「(アーニャと、せき、とおいな、これじゃあ…)」
「(Aのこえ、きこえない！！！)」

イーデン校への筆記試験、2人の席は離れており、テレパシーも使えず、アーニャは周りの子の心を読み、Aは自力で問題を解いていく。