超能力姉妹《SPY×FAMILY》 (ページ43)

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話し声に加えて、アーニャは心の声も聞いてしまう。クラクラする頭、隣に座っているAにも勿論アーニャの心境は伝わっていた。

『アーニャ！』
『がっこうこわい……！』

妹の怖がる姿に我慢出来ず、Aは後ろで話しているクラスメイトをキッと睨みつける。

「な、なんだよ？！」
「また暴力ふるう気？」

そんな言葉をかけられるが、Aは無視をしてパチパチと能力を使おうとする。カタカタと教壇の花瓶が揺れると、アーニャがAの手を握った。

「！」
「人間ってアサハカよねヒョーメン的な情報でしか物を見れないっていうか」

ベッキーの言葉に、二人は目を丸くする。

「おまえ、あたまいいひと……？」
「え〜そんなことないけど〜エヘヘ」

アーニャにそう言われ、照れるベッキー。Aの能力も気づくと止まっており、教室に先生が入ってくる。

「あたしたちもっと仲良くなりたいな！あたしだけはAちゃんとアーニャちゃんのいいとこ、ちゃんと知ってるもんね！」

ベッキーの笑顔にアーニャの能力も薄れていき、周りの声は気にならなくなった。

『がっこうこわいけど……』
『だいじょぶなきがする……』

Aとアーニャの仲直り作戦はまだ始まったばかりである────。